『黒執事』アグニのまとめページです。アグニは、ベンガル藩王国の王子ソーマの執事(カーンサマー)として登場した人物です。アグニの過去とソーマとの出会い、「神の右手」の正体、セバスチャンが驚くアグニの強さの秘密、最期と復活の可能性など、黒執事のアグニについて解説・考察をしていきます。
『黒執事』アグニの基本プロフィール
名前 | アルシャド・サティエンドラ・イヤー |
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職業 | ・ベンガル藩王国26王子ソーマの執事(黄執事) ・インドでは「司祭」という最上級カーストに位置 |
特徴 | ・ソーマの中に「神」がいると崇めている ・セバスチャンも認める強さ ・精神集中(サマーディ)という技術を使うとより強くなる ・世界一のカリーを作れる「神の右手」を持つ |
『黒執事』アグニとは?ソーマに仕える執事の鑑
ソーマに使える執事(カーンサマー)
アグニは、ベンガル藩王国の第26王子であるソーマに仕える執事(カーンサマー)です。ソーマを心から崇めており、何よりもソーマの幸せと安全を願っています。
青年時代のソーマとの出会い以降、アグニは変わらない愛情をソーマに注ぎ続けており、英国のカリー品評会を得て、真の主従関係を結びました。
『黒執事』アグニのセリフ・口癖
ジョー・アーギャー(御意のままに)
あなたの執事は幸せでした
『黒執事』アグニの過去は?
元来は身分階級に笠を着て暴れていた
アグニは、ベンガル藩王国の身分階級の中では最上に位置する「司祭」です。しかし、幼少の頃、欲にまみれた父の姿をみて信仰する気になれず、信仰と離れ、「人を傷つけ、神を冒涜する日々」を送りました。
その結果、ついに処罰されることになりますが、その直前にソーマが現れ、自分の執事にすると宣言してアグニを救います。
ソーマによって、新しい名前と生を与えられ、転生するのだと言われたアグニは、ソーマの中にこそ「神」がいると気付き、ソーマを神と崇め、従者になりました。
ソーマを神と崇める従順な執事となる
ソーマの執事となった後のアグニは「信仰」に目覚め、青年時代とは打って変わって、周囲に優しい人間になります。
「人にはそれぞれ生まれ持った才能があり、神が示してくださった道と使命がある」と断言し、それに従い、できることをすれば良いと話します。
その考え方は、ファントムハイヴの使用人トリオに料理の準備を手伝わせることさえでき、セバスチャンを驚かせました。
『黒執事』アグニの強さ、能力
「信仰」の力を纏う
アグニは、セバスチャンと二度に渡って互角に渡り合っています。
- イーストエンドでの最初の対峙
- 町屋敷でのフェンシング
シエルはアグニが人外であることを疑いますが、アグニは正真正銘人間であり、シエルとセバスチャンには持ち得ぬ力「信仰」を持った人間であると描かれています。
黒執事の世界での「信仰」とは、「誰かを信じ愛することで生まれる力」であり、セバスチャン曰く、人間の持つ不思議な力の一つだと話します。
「精神集中(サマーディ)」
また、信仰を極めたアグニは「精神集中(サマーディ)」という技術を使うことができます。
これは一種のトランス状態であり、我を失う代わりに、素手で屋敷さえ粉々にできてしまう程に力を増すものです。
『黒執事』アグニはどうなる?残された伏線の考察と最期
未だ多くの伏線が残されているアグニの最期
アグニは、ロンドンの町屋敷に現れたシエル兄達からソーマを守るために命を落としています。
自らを盾にして最後までソーマを守り抜いた姿は、セバスチャンにして「執事の鑑」と言わせる程のものでした。
しかし、アグニの最後にはいくつかの伏線、謎が残されています。
- アグニを圧倒した人物は誰か?
- なぜシエル兄はソーマ、アグニに攻撃を加えたのか?
- ナイフが示す「北斗七星」は何を意味する?
それぞれに考察をしていきましょう。
アグニを圧倒した人物は誰か?
セバスチャンが認めた強さを持つアグニを倒した人物のヒントは次の通りです。
- アグニが圧倒される「力」と「速さ」
- アグニと同じ程度の身長
- 攻撃手段は「ナイフ」
- 「あとは私が」発言
- 左頬に反撃されたる
- 背中への7本のナイフ
そして、シエル兄陣営で候補となる人物は次の通りです。
- カノープス様
- ベガ様
- ポラリス様
- リジー
発言の落ち着き具合に違和感はありますが、現時点で最も可能性が高いのは「ポラリス様」です。
ポラリス様が襲撃者である場合、ナイフ使いであること、シエル兄への忠誠心から生まれる残虐性、シエル弟へのメッセージの異常性など、多くの点で共通点がみてとれます。
ポラリス様はスフィア・ミュージックホールで「シエル兄の執事」を名乗っており、元ファントムハイヴの執事なのであれば、タナカ同様に、強大な強さを持っていたとしても不思議ではないですね。
なぜシエル兄はソーマ、アグニに攻撃を加えたのか?
シエル兄がロンドンの町屋敷に立ち寄った理由は、「シエル弟に会いに行ったこと」だと考えられます。
シエル兄陣営の目的が最初からソーマ、アグニであれば、人数をかけての奇襲攻撃が一番確実です。ドアの前にシエル兄が立ち、リジーやアンダーテイカーの同行もなかったことからも、目的は「一刻も早くシエル弟に会うこと」であり、馴れ馴れしくソーマが触れてしまったがため、危害を加えられたものと想定されます。
アグニを撃退した人物の「あとは私が」発言は、計画した行動の引き継ぎではなく、シエル兄が敵対の意思を見せるなら「あとは私が実行します」という意味でとることができます。
つまり、ソーマとアグニも、本邸の使用人達と同じように丁重に接していれば、シエル兄による攻撃はされなかったものと考えることができます。
ナイフが示す「北斗七星」は何を意味する?
アグニの最期には、北斗七星に近い形状で背中に7本のナイフがありました。
ナイフを無限に所有しているでもない限り、限りある本数のナイフをわざわざ7本も使用して残していったことには、襲撃者からの何らかの意味がある可能性があります。
北斗七星は北極星を探す際にも利用され、北極星は「ポラリス」です。そのため、ナイフを残していった意味は、アグニを撃退した人物は自分であるということを、ポラリス様が主張したのではないかとも考えられます。
アグニの復活はあり得るのか?
アグニの復活は恐らく難しいですが、可能性や選択肢として提示される場合はあると本サイトでは考察しております。
まず、現状のアグニの状態は次の通りです。
- 壺に遺灰が入れられソーマが抱えて持っている
- 体は消失
- 魂はグレルが回収
フラグメントをアンダーテイカーが回収できているかは不明ですが、アグニが命を失った後、シエル達が到着した段階で建物の屋上にグレルがいるため、その場でのフラグメントの回収は難しいと考えられます。
フラグメントの性質が、走馬灯と同時に発出するものではなく、体の「記憶」と共にその場に留まり続けるものであれば、肉体を回収できればフラグメントの回収もでき、ウェストン校の副校長の出来が良かったことにも繋がります。
ただし、アグニの場合は肉体は既に失われているため、フラグメントを回収できたとしても、現在の技術での蘇生は難しいでしょう。
そのため、実質的にはアグニの蘇生は難しいですが、シエル兄陣営がソーマを味方につけるために、アグニの蘇生を条件に出す可能性があります。しかし、この提案は「嘘」になりますので、ソーマと行動を共にする可能性のあるサリヴァンあたりが、その嘘を見破る展開があるのではと予想しています。
アグニ復活を条件にソーマがシエル兄側につく可能性
アグニ復活を条件に出された場合、ソーマがシエル兄陣営側につくかどうかは、側にサリヴァンがいるかどうかで決まると考えられます。
側にサリヴァンがいる場合には、シエル兄・アンダーテイカーのつく嘘を見破る可能性が高く、その場合はソーマは継続して復讐のためにシエル兄陣営と敵対することが予想されます。
しかし、一人でいる場合にはアグニ復活の可能性を否定することは、ソーマの性格上難しいため、復讐するべき相手の提案を受け入れてしまう可能性も考えられます。
アグニがソーマの前に横たわり踏まれることで正気に戻る?
ソーマの今の状態は、黄執事編で語られたカーリー神そのものです。目から血の涙を流しており、アグニとの日々で培った「慈愛」を捨て去り、復讐を成し遂げることだけを考えています。
この状態になった場合、ソーマは自分で自分を止めることができなくなります。
そのため、ソーマを止められる人物がいるとすれば、アグニもしくはシエル弟になるでしょう。
アグニ復活の可能性は低いですが、セバスチャンは儀式の間でシエルに対して「兄が生きているように思い込ませることができる」と発言しており、ソーマにアグニが生存しているように見せることができます。
そのため、セバスチャンの手によってソーマが正気に戻る可能性はありますが、その場合は死者が生者だと思い込む異常な状態が続くことになってしまうため、ソーマにも明るい未来が訪れることはなくなります。
『黒執事』アグニの主な活躍
「黄執事」編のアグニ
ソーマと一緒にミーナを探して英国に来る
アグニは、ソーマの執事として、ミーナを探しに英国まで訪れます。イーストエンドで捜索中にシエル達と出会い、シエルのロンドンの町屋敷に滞在することとなりました。
町屋敷では使用人としての万能ぶりを見せ、セバスチャンを感動させます。また、信仰に基づいた考えから、ファントムハイヴの使用人達にも仕事を任せ、さらにセバスチャンを驚かせます。
夜になるとソーマとアグニはミーナの捜索に出ますが、全員が寝静まった午前3時前、アグニは一人で屋敷を出ていき、ミーナを連れ去った英国貴族ウエストと会っていることが発覚しました。
ウエスト、ミーナに操られて事件を勃発、品評会に参加
アグニは既にウエストとミーナに会っており、ミーナの真実を知ってしまいます。その事実をソーマに伏せることを条件に、アグニはウエストとミーナの言いなりとなってしまっていました。
カリーのロイヤルワラントを獲得したいウエストの命令で、アグニはシエルが追いかけていた事件を引き起こしており、また品評会に参加することとなります。
アグニは、香辛料の組み合わせで作るインドのカリーを神レベルで作ることができ、ソーマから「神の右手」と称されていました。そして、ウエストが用意した最高級食材を使い、品評会で神のカリーを出します。
改めてソーマの執事となる
セバスチャンのカリーパンに敗れたアグニでしたが、全てはソーマのためを想っての行動だと明らかになります。ミーナの真実を知ったソーマは深く傷つきましたが、同時にアグニだけは自分の味方であることに気付き、二人は改めて主人と執事の契りを結び直しました。
ソーマは精神的な成長を遂げており、アグニは自分もソーマも英国に来て良い友人に巡り会うことができたと喜びます。セバスチャンは、人間に友人と呼ばれたのは初めてだと驚きました。
本邸に戻った後、ソーマが英国に滞在を続けることとなり、アグニはソーマと共にシエルの町屋敷の管理を任されます。
「サーカス」編のアグニ
アグニはソーマとロンドンの町屋敷を管理しており、「ノアの方舟サーカス」を追ってロンドンに来たシエルを迎え入れます。
サーカスから帰って来た後、体調を崩したシエルが無理に出ていこうとするのを見て、セバスチャンに対して、「時には主人の命に反しても、主人の体を一番に考えるのが執事の美学なのでは」と言います。
アグニの「美学」という言葉に一理あると納得したセバスチャンは、翻意してシエルに休息を取ってもらうことにします。
その後、シエル達が何も連絡せずに本邸に戻ったことを知り、ソーマに伴って本邸へと向かいました。
「ファントムハイヴ城事変」編のアグニ
アグニはソーマについて本邸に滞在しますが、暫くするとジーメンス卿を主賓とした晩餐会が開催されることとなり、ソーマと一緒に町屋敷に追い返されてしまいます。
「豪華客船」編のアグニ
豪華客船編では、カンパニア号からシエルが戻ってきた後、ファントムハイヴ本邸で開催されたイースター祭に参加しています。
エッグハントで「精神集中」を使いますが、シエルの仮病作戦でソーマが卵を割られてしまったことで、敗退することとなりました。
ただ、ソーマもアグニも、卵よりもシエルの体調が無事であることを喜んで抱きしめており、シエルはばつの悪さを感じることになります。
「寄宿学校」編のアグニ
寄宿学校編では、シエルの頼みでソーマがウェストン校に入学することになりますが、「従者禁止」であるため、アグニは同行を断られてしまいます。
しかし、アグニはソーマを心配して、そっと校内に侵入して見守りました。
- 夜、厩舎の像を驚かせて暴走させてしまう
- クリケットのパイを鶏のパイに差し替えようと机の下に潜入
クリケット大会で、ソーマだけがシエル達の下剤作戦の効果を逃れましたが、これはアグニがパイを差し替えていたからでした。
また、ソーマがウェストン校は授業が簡単で退屈だと話すと、ソーマの秀才ぶりは宮廷教師の自慢だったと打ち明けます。
「青の教団」編のアグニ
ソーマを利用したシエルに注意する
アグニは、ソーマが関わった「ファントム・ミュージックホール」が、スフィアに関連する一連の出来事の引き金になったことに気付きます。
そして、シエルに対して「危険なことに王子を巻き込むことはおやめください」と諌めますが、シエルからは「二度とあいつもお前も利用しない」と冷たく突き放されてしまいます。
セバスチャンからも「主人の安全と幸せが第一、アグニさんは執事の鏡ですね」と言われ、アグニの想いが届くことはありませんでした。
ソーマの本心を聞いて感動する
シエルがソーマに対して「友達だと思ったことはない」と話したことを受け、アグニはソーマがいずれ傷付くことを恐れ、英国から出ることを提案します。
- ソーマは英国で多くのことを学ばれた
- ご友人を思いやる優しさや強さ
- 下々の者への心配り
- そろそろベンガル藩王王国に戻り、王と母様にその姿をお見せしては
- まだ勉強したいのであれば、英国以外の国も見て回られては
しかし、アグニが「シエルのことで悩んでいる」ことをソーマは簡単に見抜き、自分の本心をアグニに打ち明けます。
- 自分はシエルのお陰で、アグニが自分に向けてくれていた愛情に気付くことができた
- しかし、それを教えてくれたシエル自身も、愛情に気付いているのに受け取ろうとしない問題がある
- 自分は、シエルにとってのアグニになりたい
- 傷付くことも理解している
- それでもあいつは俺の友達
全てを理解した上で、なお友人の側にいて支えようと決めていたソーマの本心を聞き、アグニは心から感動し、改めて英国でソーマの側にいることを誓います。
そして、ソーマとシエルが真の友人になるその日まで、自分が側にいてお守りしようと決意しました。
町屋敷に客人があり、ソーマが出迎えに行った後、アグニは暖炉でシエルの捨てた昔の家族写真を見つけて繋ぎ合わせます。そして、そこに写っていたものを見て、驚愕の表情を浮かべました。
ロンドンの町屋敷で命を落とす
シエル兄がソーマに向けて攻撃を仕掛けると、アグニはサマーディ状態となってシエル兄に向かいます。
しかし、直前でソーマが声をかけて止め、アグニも直前に見た写真のことを思い出し、シエルではない双子の片割れである可能性に気付いて動きを止めました。そこに、「あとは私が」と呟いた人物が現れ、奇襲で深手を負ってしまいます。
力、速さ共にアグニと互角以上に渡り合える人物を相手している間、シエル兄は構わずソーマへの攻撃を仕掛けます。その攻撃からソーマを身を呈して守ると、自分では撃退できないと判断し、奥の部屋へとソーマを案内して部屋の中に入れると、自分は外でドアノブを絶対に離さないように強く握りました。
アグニは、ソーマへの感謝の言葉を伝えます。そして、「ソーマ様、アグニは、あなたの執事は幸せでした」という言葉が最期となりました。
温泉地バースからロンドンに戻ってきたシエル、セバスチャンが町屋敷に到着すると、そこには背中に7本のナイフがある状態で、立ったまま命を落としているアグニの姿がありました。
セバスチャンが力を込めても、アグニがドアノブを握った手は離れず、ドアノブごとドアから引き剥がし、ドアを開きます。
そこにはソーマの姿があり、セバスチャンは「主人の安全と幸せが第一、アグニさん貴方は執事の鏡ですね」と、先日と同じことを言われます。
アグニの魂はグレルに回収され、本名は「アルシャド・サティエンドラ・イヤー」だと明らかになりました。
本ページの情報は2021年02月13日時点のものです。最新の配信状況は各動画配信サイトにてご確認ください。