『黒執事』セバスチャンのまとめページです。セバスチャンは、シエル兄の魂を渡り賃として召喚された悪魔で、シエル弟に「悪魔で執事」として仕える人物です。シエルとの三つの契約、お上(神)と対立する可能性、世界大戦を引き起こす可能性など、黒執事のセバスチャンについて解説・考察していきます。
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『黒執事』セバスチャンの基本プロフィール
名前 | セバスチャン・ミカエリス (サーカス団では「ブラック」) |
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職業 | ファントムハイヴ家の執事 |
特徴 | ・仕事の癒しを黒猫に求める。肉球が大好き ・アンダーテーカーが理想郷を見れるレベルの笑いも提供できる ・睡眠は不要だが嗜好品として楽しむ場合がある ・変装ができる ・死体に偽装できる |
名前の由来 | ・ファントムハイヴ家の犬の名前 ・17世紀のフランスの宗教家であり「エクソシスト」として有名。9階級に分類される「悪魔の階級」を発表した人物 |
『黒執事』セバスチャンとは?シエルと契約している悪魔
ファントムハイヴ家の万能執事
セバスチャンはファントムハイヴ家、当主シエルに仕える万能執事です。
ファントムハイヴ家には、他にも庭師フィニアン、家女中メイリン、料理長バルド、家令タナカの4人が使用人としていますが、いずれも担当の仕事も満足にできません。セバスチャンは主にタナカを除く3人の仕事のミスをカバーしながら、ほぼ単独で大きな屋敷と当主のお世話をしています。
また、知識や教養、武術、品位、料理、その全てにおいて完璧であり、何か困ったことがあれば、セバスチャンに頼めば大抵はどうにかなります。
シエルと契約をした『悪魔』
一方で、セバスチャンの正体は、シエルと契約を交わしている『悪魔』です。
幼い頃にファントムハイヴ本邸が襲撃され、双子のシエル兄弟は怪しげな組織の一員に買い取られます。シエル兄の魂を渡り賃に呼び出されると、シエル弟と悪魔の契約を結びました。
この時、シエルとの間には三つの契約を結んでおり、「契約を完了した暁にはシエルの魂を引き取る」ことになります。
『黒執事』セバスチャンの性格・人物像
普段はシエルに従順で忠実な僕(しもべ)
セバスチャンは、普段はファントムハイヴ家の執事として、我儘な主人、ミスばかりの同僚に振り回されながらも、忠実な僕(しもべ)として過ごしています。
人間なら絶対解決不可能な状況においても冷静で、膨大な知識と知恵、そして悪魔としての圧倒的な能力を駆使し、涼しい顔で主人の望む状況に作り変えていきます。
言葉には出さないものの、内心では同僚に対して「バカ」と思ったり、我儘なシエルに対して「このガ…」と思いかけたりしています。
悪魔らしい意地悪な面もある
悪魔であるセバスチャンが普段善良な態度をしているのは、シエルに「それらしくしろ」と命じられているからです。
正体は悪魔であるため、契約を何よりも重んじており、シエルのためになることでも、契約内容に反することはしません。一方で、シエルが契約内容を軽んじるような行動をとると、率直に「馬鹿」と言って怒ります。
セバスチャンの目的は、あくまで契約完了後の「シエルの魂」であるため、シエルの絶対的な味方という訳ではありません。
セバスチャンは『美学』に従う
セバスチャンには「信念」や「忠誠」といったものは存在せず、あるのは『美学』のみです。
契約に従うことが悪魔の美学であるため、執事として従順にシエルに従っています。
セバスチャンのセリフ・口癖
ファントムハイヴ家の執事たるも者、これくらい出来なくてどうします?
あくまで執事ですから
セバスチャンの強さ、能力
最強、無慈悲
悪魔であるセバスチャンを人間が打倒する手段は、現時点では作中に出てきていません。
車で逃げようと追いつかれ、至近距離で銃撃を浴びせられても無傷です。対峙してしまったら、逃げることも抗うことも不可能であるため、選択肢は諦めしかありません。
セバスチャンにダメージを与えられる物は、死神が保有している「デスサイズ(死神の鎌)」のみとなっています。
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セバスチャンとシエルの契約の内容は?
セバスチャンとシエルの契約内容は次の三つです。
- 契約者に嘘をつかないこと
- 契約者の命令に絶対服従であること
- 契約者が復讐を遂げるまで裏切らずに守り抜くこと
また、契約には付帯条件があります。
- 二つ目の契約には、「命令だ」とシエルが言った後が命令として適用される
- 三つ目の契約の「守り抜く」の範囲は外敵からの攻撃、病気は含まれない
セバスチャンの発言から、自らの願いのために「自らの魂を差し出す覚悟のある者にしか悪魔は現れない」と判明しており、当時のシエルの激情は相当なものだったと予測されます。
左手の甲にある「逆五芒星(ペンタグラム)」の意味
セバスチャンの左手の甲には「逆五芒星」の紋様が刻まれています。
逆ペンタグラムは一般的に「悪魔の象徴」と呼ばれるものです。シエルが普段眼帯で隠している右眼の瞳にも同じ「逆五芒星」の紋様があり、シエルとの「契約書」の役割を果たしています。
契約書は、悪魔が相手を見失わないためのものであり、この紋様があることで、シエルはセバスチャンから逃れることができません。また、目につく場所にある程、「執行力が高くなる」という効果もあります。
セバスチャンがウインナワルツを踊りに行った「シェーンブルン宮殿」とは?
エリザベスがファントムハイヴ家に訪れた際、セバスチャンがシエルに「ワルツ」を教えており、その際に「ウインナワルツ」なら踊れることと、かつて「シェーンブルン宮殿」に足繁く通っていたことが明らかになっています。
ウインナワルツは、19世紀にオーストリアの首都ウィーンで流行したワルツで、当時の国際会議であるウィーン会議を通じて欧州に広がったものです。
また、シェーンブルン宮殿はウィーンにある宮殿であり、ハプスブルク王朝の歴代君主が、夏に過ごす離宮として使われていたものです。
このことから、シエルと契約する前は、セバスチャンはハプスブルク王朝に近しい誰かと契約していた可能性が浮上しています。
セバスチャンは暴食の限りを尽くした過去がある?
セバスチャンは、「食い散らかすことには飽きた」と発言しており、かつては大量の魂を刈り取っていたことが明らかになっています。
しかし、どこかの時点から美食を覚え、自ら闇に染まり堕ちてゆく魂を育てる「美食家」となりました。これあh、上述の通り、ハプスブルク王朝との関連があるかもしれません。
また、シエル契約前の契約者は明確になっていませんが、アンダーテイカーとの面識がなかったことから、クローディア以降のファントムハイヴとは関わりはなかったと考えられます。
セバスチャンの知識・能力はどこから?
セバスチャンは悪魔であり、悪魔と神は対立する構造にあります。神から悪魔に堕ちたものもいることから、セバスチャンが全知全能の近い能力を持っていることは自然です。
知識については、黄執事編でドルイット子爵を探し出したような調査能力を使って増やすこともできますが、「魂を食べる」行為でも、その人物の持つ知識や経験、記憶を吸収することができます。
シエル兄の魂を食べたことでファントムハイヴの知識がある
セバスチャンは、儀式の間に召喚されるにあたり、シエル兄の魂を渡り賃としてもらっています。
その後のシエル弟の会話から、ファントムハイヴに関わる知識を備えていることが明らかとなっており、これはシエル兄の記憶を知ったからだと考えられます。
つまり、シエル兄が襲撃時に見た人物をたどって魂を食べていけば、ファントムハイヴ邸襲撃の黒幕にたどり着くことが簡単にできます。そのため、儀式の間でセバスチャンをシエルが止めなければ、一瞬でこの一連の事件は終了していたことでしょう。
幻術・物質操作の力
セバスチャンは、人間界における物質であれば一瞬で創造することができます。
- 焼け落ちた屋敷の修復
- 豪勢な料理
シエルに「人間らしく振る舞え」と言われたため、出会った以降は使用していませんが、その気になれば「世界中の金銀財宝」を目の前に出現させることも容易であると示唆されています。
また、同時に相手の認識を操作する「幻術・洗脳」のような力もあるとされています。
- シエル兄が生きていると思わせる
- 叶わぬ恋の成就
- 一国の王となる
契約では「命令に従う」ことは入っていますが、命令外で勝手に動くことは禁止されていません。そのため、セバスチャンが幻術・洗脳の力をどこかのタイミングでシエルに対して使用する可能性は残されています。
この場合、三つ目の契約の「裏切らず」の内容に抵触するかは状況次第ですが、場合によってはこれがセバスチャン側の契約違反となる可能性も考えられるでしょう。
セバスチャンは最後はお上(神)と対決するのか?
シエルの復讐は、「ファントムハイヴを襲撃した黒幕に対して自分の手で仇を討つ」ことで完結します。
しかし、これは状況によっては、復讐する相手は人ではなく「世界の仕組み」になる可能性が考えられます。順に説明していきます。
まず、本サイトでは、ファントムハイヴ襲撃が起きた理由を下記のものと考えています。
- ヴィンセントが英国王室打倒の目論みを企む
- ヴィクトリア女王は「世界に有益となる人物」であり、ジョン・ブラウンはヴィクトリアを精神的に支え、死から遠ざけるために仕えている死神
- ヴィンセントの矛先がヴィクトリアに届くことが、ジョン・ブラウンの持つ死神のリストに記載される
- ヴィクトリアを守るため、ジョン・ブラウンによってファントムハイヴ邸襲撃が実行される
- ヴィクトリアの狙い通り、悪魔と召喚したシエルの片割れが「女王の番犬」として戻ってくる
この場合、シエルの復讐するべき相手は「ジョン・ブラウン」や「女王陛下」になるようにも思えますが、本質的には死神の「世界に有益となる人物を死から遠ざける」というルールこそが復讐相手となります。
このルールが存在しなければ、ファントムハイヴ邸襲撃も起きず、死神の人間界に対する干渉も発生しないため、シエルはこのルールを創造した人物の打倒を考えることでしょう。
そして、死神の使命を司るのは、オセロが「お上」と表現する存在であり、率直に言えば「神」です。
よって、最終的にセバスチャンは神と対立することになり、その勝利を以てシエルの魂を食べることになるのではないでしょうか?
シエル生存ルートはありえる?
シエル生存ルートは最早絶望的です。理由は次の通りです。
- シエル自体が望んでいない
- シエルが犠牲にした人物が多すぎる
シエル自体が望んでいない
まず、「儀式の間」で、セバスチャンに食べられた魂は「審判の刻を待たず消滅するだけ」と言われ、シエルは「それは良いな」と発言しています。
本来のシエルは心優しい性格であり、ずっと兄のふりをして強がることには無理があります。よって、歩んできた道のりを受け入れ、その先を求めることもしないでしょう。
シエル自体がそれを望んでいないため、セバスチャンとの契約の裏をつき、セバスチャン側の契約違反に持ち込んで生存を得ることはしないと考えられます。
シエルが犠牲にした人物が多すぎる
シエルは自らの復讐の過程で、他者を犠牲にすることを厭わない決意を持っています。
そのため、近しい人物からの愛情も極力受け取らず、自分から遠ざけようとする性質がありました。
ただそれでも、復讐の道を生きると決めたこと、シエル兄を騙ったことによって、これまで多数の人物が犠牲・闇落ちとなっています。
- ジョーカーやドールなどのサーカス団
- アグニ
- ソーマ
- リジー
また、この犠牲と闇落ちはこれから加速していくことが予想されます。
自らの進んだ道、選択によって多数を犠牲にし、その上で復讐を成し遂げた時、シエルが自らの魂を惜しむことはしないでしょう。
世界大戦を引き起こす可能性
ドイツの死神であるザーシャは、ドイツと英国の情勢変化を楽しみながら、世界大戦を予感しています。自らも人間の歴史が生まれる場面に立ち会うことにワクワクしながら、セバスチャンに対して、彼も同じことを期待しているのではと、意味深な発言をしています。
セバスチャンは現在「美食家」であり、自ら闇に染まった魂を育て上げて食べようとします。
しかし、もし下記の状況によれば、かつてのように世界を巻き込む被害を生み出すかもしれません。
- シエルの魂を食べられない状況になる
- シエルの魂が極上すぎて同じ体験をしようと何度も試みる
- 神との戦いで深手を負い、回復のために魂を求める
『黒執事』セバスチャンの主な活躍
「あくまで執事」編のセバスチャン
「万能執事」としてファントムハイヴ家、シエルに仕える
知識、教養、武術、品位、料理、その全てにおいて完璧な能力を誇るセバスチャンは、ファントムハイヴ家の執事として、若き当主シエルの身の回りのお世話と、家の切り盛りに精を出していました。
セバスチャン以外の4人の使用人はミス続きであり、シエルはセバスチャンに対して非常に我儘であるため、セバスチャンの執事生活は相当に大変なものでしたが、圧倒的な能力を用いて、完璧な仕事をこなしていきます。
イタリアから来た「クラウス」に見事なおもてなしをし、突然のエリザベス訪問においては、シエルにワルツを教え、指輪が破損するハプニングも完璧にカバーして見せました。
「悪魔」として契約主シエルに従いアズーロ・ヴェネルを制圧する
フェッロファミリーのアズーロ・ヴェネルにシエルが連れ去られてしまうと、セバスチャンは「悪魔」として動き出します。
屋敷を狙ったスナイパーを制圧し、簡単にアズーロのアジトを割り出します。最大限の警戒をしていた屋敷を13分程度で制圧すると、シエルの元に涼しい顔で参上しました。
「契約書」を持つシエルに対する忠誠を宣言し、シエルから命令されると、容易にアズーロを制圧し、シエルを奪還します。しかし、屋敷に戻ると頼んでいたはずの晩餐の準備ができておらず、シエルに心からの謝罪をしました。
「赤執事」編のセバスチャン
シエルの指示で「切り裂きジャック」の調査を行う
シエルがアンダーテーカーから「切り裂きジャック」の情報をもらった後、セバスチャンに命じて犯人候補の調査を命じます。セバスチャンはほんの数時間で、ロンドンの中で全ての条件に該当するのは「ドルイット子爵」のみだと割り出しました。
当日夜に開催されたドルイット子爵の社交パーティーに、女装したシエルの家庭教師役で潜入し、シエルが子爵の闇オーディションを暴くのを助けます。
「切り裂きジャック」の凶行が止まらず困惑するシエルに、セバスチャンは「自分は嘘はつかない」「人間には無理」と話します。シエルに睨まれますが、「自分はそういう存在だとご存知でしょう」と返すだけでした。
「死神」グレルに勝利する
「切り裂きジャック」の正体が明らかになった後、セバスチャンは、「赤執事」死神のグレル・サトクリフと対峙します。
最初こそ均衡していたものの、シエルに強く命令された後はグレルを圧倒し、全ての存在を切り裂くことのできる「死神の鎌(デスサイズ)」を奪い取り、グレルを制圧しました。
しかし、その場に別の死神、「死神管理協会管理課」のウィリアム・T・スピアーズが登場したことで、その場は必要以上に追いかけませんでした。
「黄執事」編のセバスチャン
ソーマの執事「アグニ」に驚く
セバスチャンは、シエルと共にインド帰りの英国人が襲撃される事件を捜査していきます。捜査の途中、イーストエンドでミーナを探していたソーマとアグニと出会います。
セバスチャンは、町屋敷に滞在することとなったアグニの使用人としての有能さに感動します。また、フェンシングでの戦いでは両者の剣が折れて引き分けになります。セバスチャンと引き分けたアグニの強さにシエルは驚きますが、アグニは正真正銘人間であり、我々にはない強さを纏っているとセバスチャンは説明しました。
その後、アグニが一連の事件に関与していると見て、夜中に一人屋敷を抜け出したアグニを尾行します。そして、屋敷でアグニとウエストが繋がっていることが分かり、事件の目的が「ロイヤルワラント」を獲得しようと考えた貿易商が企んだものだと判明しました。
「英国王室御用達」を獲得するためにカリーパンを製作
シエルの指示で、ファントム社としてカリーの品評会に出場することとなったセバスチャンは、1週間で「神のカリー」とまで呼ばれたアグニのカリーに追いつきます。
品評会では、高級食材を使った王道のカリーを出すアグニに対して、誰でも食べやすい「カリーパン」を提供し、ヴィクトリア女王に認められ、見事ファントム社の食品事業に「ロイヤルワラント」をもたらしました。
騒動が収まった後、アグニはソーマがミーナの真実を知って傷付かないように動いていたことに気付き、執事の鑑だと褒めます。また、アグニに友人宣言され、人間にそんなことを言われたのは初めてだと驚来ました。
一度本邸に戻ってからシエルとサーカスへ
事件を解決した一同は本邸に戻り、シエルとセバスチャンは、裏金を持ってくるランドル卿とアバーライン警部を迎え入れます。
その間、アグニは自首しようと試み、セバスチャンは必死でそれを止めていました。ソーマもアグニもセバスチャンに対して頭が上がらなくなりますが、二人もファントムハイヴにお世話になることとなり、町屋敷の担当を任されます。
セバスチャンは、ヴィクトリア女王の次の指示である「ノアの方舟サーカス」に、シエルと二人で向かいました。
「サーカス」編のセバスチャン
「ノアの方舟サーカス団」に潜入
セバスチャンは、女王陛下に「ノアの方舟サーカス団」の調査を依頼されたシエルに伴い、アバーラインから表社会の情報、アンダーテーカーから裏社会の情報を聞きます。表裏どちらも手掛かりがないため、直接サーカス団を調べることとなり、サーカスを見にいきました。
セバスチャンは自らの身体能力を披露し、サーカス団の団長代理を務めるジョーカーにスカウトされます。試験にも圧倒的な体技で合格し、シエルも合格するように支援しました。
サーカス団には死神ウィリアム、通称スーツも滞在しており、セバスチャンとシエルはやはりサーカス団と行方不明の子供達に関連があると確信します。
トムの正体を探る
セバスチャンがスーツとサーカスに出演している間、シエルが1軍メンバーのテントを調査します。セバスチャンは、シエルがジョーカーのテントで見つけた手紙の差出人、「トム」を調べるよう指示されました。
しかし、死神ウィリアムが、セバスチャンが外に出ることを許さず邪魔してきます。騒ぎを起こしたくないセバスチャンは、紋章院に行って調査する本来の方法から、ビーストを悪魔の囁きで堕とす方法に切り替えました。そして、手紙の差出人が「ケルヴィン男爵」であることを突き止めます。
翌日早朝、シエルとセバスチャンはサーカス団を逃走し、ロンドンの町屋敷に戻ります。そこで、シエルが喘息をぶり返し、アグニに「主人の命に反しても、主人の体を一番に考えるのが『執事の美学』ではないのか」と言われます。セバスチャンは一理あると考え、シエルに1日休ませることにしました。
ケルヴィン男爵の屋敷を炎に返す
翌日、シエルとセバスチャンはケルヴィン男爵の屋敷に向かいます。そこにはジョーカーと、全身包帯のケルヴィン男爵がいました。ケルヴィン男爵の過去と行いを知ったシエルは、激怒し、セバスチャンに制圧を命じます。
セバスチャンはシエルの命令に応え、その場にいた全員を制圧後、屋敷を炎に包み込みます。外に到着していたドールも、シエルの命で制圧しました。
その後、ケルヴィン男爵が援助し、ジョーカー達がそこにいる弟妹達のために犠牲となっていた貧救院へと向かいます。しかし、貧救院は既に廃墟となっており、人間より悪魔らしい所業に、これかだから人間は面白いと発言します。
セバスチャンは本邸へと戻り、後片付けをします。
「ファントムハイヴ城事変」編のセバスチャン
シエルと共に幽鬼城事件の罪をウッドリーに被せる
シエルは、子供達を連れ戻してほしいという陛下の願いに反して、ケルヴィン男爵邸を燃やしたため、「女王の番犬」としての資質があるか女王陛下に今一度テストされることとなります。
ドイツのジーメンス卿をもてなす正餐会を開くことを依頼されると、シエルとセバスチャンは次のことを想定します。
- 英国重工業に追いつこうとするドイツのキーマン、ジーメンス卿をグレイが襲う
- グレイがシエルに罪を被せてくる
グレイの動きを見抜いた二人は、シエルのスケープゴートとして、裏社会の力で表社会を脅かす重大なルール違反をしていたウッドリーを正餐会に招待しました。
正餐会が始まると、想定通りにグレイがジーメンス卿を襲います。しかし、セバスチャン自身もグレイに襲われたため、自らの遺体を偽装して「牧師ジェレミー」として動きます。そして、一連の事件の謎解きを行い、予定通りにウッドリーに罪をかぶせました。
スネークを捕らえる
幽鬼城事件では、造船王の御曹司であるフェルペスも命を落としています。フェルペスは、ジーメンス卿の事件に恐怖し、事件の部屋の隣から、唯一空いていたシエルの部屋に移っていました。そこに、シエルを狙って侵入してきた毒蛇が現れ咬まれてしまいます。
セバスチャンはすぐに現場に駆けつけますが、側で助けを求めて悶えるフェルペスは相手にしません。一方で、シエルの身に危険が及ぶ可能性があると考え、蛇を動かしていた「ノアの方舟サーカス団」の蛇使いスネークを捕えて箱の中に閉じ込めました。そして、アーサーが去った後、シエルに差し出します。
スネークは、ジョーカー達を行方不明にした犯人をシエルだと思い怒っていました。しかし、シエルは嘘をついて、スネークを屋敷の使用人に招き入れます。セバスチャンはスネークを使用人にしたことに驚きますが、シエルに下記のように言われます。
嘘も突き通せば真実になる、最後は全てお前が飲み込んでしまえばいい話だ
シエルの言葉にセバスチャンは愛おしいような視線を向けて、「そうですね」と答えました。
「豪華客船」編のセバスチャン
暁学会を追ってアンダーテイカーと対峙する
セバスチャンは、暁学会を追ってシエル、スネークと共にカンパニア号に乗船します。
ビザールドールがカンパニア号に蔓延した後、セバスチャンは死神のロナルド、グレル、アンダーテイカーと対峙することになります。
圧倒的な戦闘能力を要するアンダーテイカーにはセバスチャンも苦戦し、シエルを利用され、デスサイズの一撃を受けてしまいます。
シエルとの出会いから今までの「走馬灯」を見られる
アンダーテイカーの一撃を受けたセバスチャンは、体から走馬灯が流れ、シエルと出会ってからの出来事が流されます。
最初はちぐはぐだった主従は、ぶつかり合いながらも認め合い、真の主従の絆を結ぶまでに至っていました。女王陛下から領地と爵位を与えられた際には、セバスチャンは復讐を諦めてはどうかと悪魔の囁きをしましたが、シエルは高らかに復讐に生きると宣言し、セバスチャンはその姿に「何と美しく愚かしいことか」と感銘を受けます。
セバスチャンの走馬灯を見たアンダーテイカーは、面白かったと言いつつ、伯爵を幸せにしないから排除すると宣言します。
負傷しながらもシエルを守り抜く
船内での戦いは、セバスチャン、死神、アンダーテイカーの三つ巴で激戦となります。
セバスチャンは若手の死神ロナルドを撃退した後、グレルと共にアンダーテイカーに一撃を入れようとしますが、防がれ、首飾りの紐を千切ることが精一杯でした。
カンパニア号が沈没したあとは、シエルを救命ボートに乗せ、付近のビザールドールを一掃して無事に朝を迎えます。
「寄宿学校」編のセバスチャン
寮監として潜入しアンダーテイカーを追い詰める
寄宿学校編では、寮監としてウェストン校に潜入し、シエルの指示を受けながらデリック・アーデンの調査を行います。
モーリスの調査、クリケット大会でのシエルの活躍を裏でサポートし、真夜中の茶会でいよいよ校長と対面します。しかし、その校長はアンダーテイカーであり、デリックら学生や副校長はビザールドールとなっていました。
アンダーテイカーが蘇生を目指す理由について「定められた終わりの先を見たい」と話すと、セバスチャンは「死とは絶望的で絶対的な終わりであるからこそ美しい」と反論します。大きな衝突をすることもなく、アンダーテイカーはその場から去っていきました。
遺髪入れの首飾りを調べる
ウェストン校の一件が終わり、ファントムハイヴ本邸に戻った後、使用人達の様子を見て、メイリンの眼鏡の新調とフィニの帽子の新調を提案します。
使用人達と一緒にロンドンの百貨店へと向かいますが、その前にアンダーテイカーが首飾りにしていた遺髪入れを調べ、その中にシエルの祖母である「クローディア・ファントムハイヴ」がいることが分かりました。
百貨店での買い物では、馬車の事故に巻き込まれていたアイリーンを助け、ファントム社の新製品「乙女の香水」の売上を倍増させます。
「緑の魔女」編のセバスチャン
シエル、使用人達と共にドイツの「狼の谷」へ向かう
緑の魔女編では、シエル、使用人達と一緒にドイツへと渡り、女王陛下からの調査依頼のあった「狼の谷」へと向かいます。
シエルが人狼の瘴気に当てられてしまうと、サリヴァンに治療を頼み、治療中はサリヴァンの執事として過ごしていきます。その間も「狼の谷」の調査を続け、館の地下にある儀式の間を発見し、描かれた術式とジョン・ブラウンが届けた女王の手紙から、「狼の谷」の真実を見抜きました。
時間がないことに気付いたセバスチャンは、シエルの状態に対して静観を決めていた態度を覆し、シエルに覚醒を促します。
シエルの魂を9割本気で食べようとする
フィニアンを部屋から追い出した後、「復讐の途中放棄は契約違反」と言って悪魔の本性を現し、シエルを9割本気で食べようとします。
セバスチャンは改めてシエルに覚悟を問い直し、ファントムハイヴ伯爵としてのシエルを取り戻しました。
覚醒したシエルに、王室に調査依頼を出していた、「人狼の森の植物」と「治療に使われた魔法薬」の成分調査結果の手紙を渡し、状況を共有します。
サリヴァンの発明を遺棄する
サリヴァンを連れて脱出することが決まると、セバスチャンはサリヴァンに「狼の谷」の真実を教えます。そして、サリヴァンが発明した究極魔法を全て灰に変えました。
試作品は数本持ち帰りますが、サリヴァンが女王陛下と謁見している間に、海の奥深くに投棄します。
「青の教団」編のセバスチャン
ブラバットに「人間じゃない」と見抜かれる
スフィア・ミュージックホールにシエルと共に潜入したセバスチャンは、占い師ブラバット・スカイに一目で「人間じゃない」と見抜かれてしまい、ホールから退場を命じられてしまいます。
その後、外で出会ったアバーラインの情報提供を受け、スフィア周りでの怪しい出来事を調査し、シエルに報告しました。
シエルが平日のシリウスの集会に出た後は、腕の針の跡があることを匂いで察知し、すぐに治療のためサリヴァンの館に連れていっています。
スフィアに潜入しリジーと戦闘
ニナ・ホプキンスの協力を得てスフィアに潜入調査に入った際は、セバスチャン単独で奥の部屋へと向かいます。
しかし、扉を開けると両手に剣を持ったリジーが突然奇襲を仕掛けてきました。セバスチャンはリジーに対して「才能は驚嘆に値する」と褒めた後、リジーを気絶させます。
スフィアの「奥の部屋」を調査する
奥の実験室を確認したセバスチャンは、「No.5」まである大きな冷蔵庫を発見し、その中に「星の名前」ごとに管理された瓶を発見します。
- 一つ星:シリウス
- 二つ星:カノープス
- 三つ星:ベガ
- 四つ星:ポラリス
さらに奥の「お星様の名前を冠する方々」の部屋も覗きますが、ここには誰もいませんでした。
気絶させたリジーを拾い、町屋敷に戻った後、サリヴァンに瓶を届けて研究を依頼します。
町屋敷でアグニが敗れたことを知る
ファントム・ミュージックホールの開場によってスフィアが崩壊した後、セバスチャンはブラバットを追って温泉地バースの2つ目の拠点へと向かいます。
そこで死神グレル、オセロと出会い「進みすぎてる技術」の情報提供を受けます。
町屋敷に戻ると、既にシエル兄陣営が訪れた後であり、ソーマを守りぬいたアグニの姿を見て「執事の鑑」と称讃しました。
「青の追憶」編のセバスチャン
町屋敷のシエルの部屋に刻まれたメッセージを確認すると、セバスチャンはシエルから「嘘はついていないな」と確認され、「残念ながら私は嘘は吐きません」と返します。
しかし、ファントムハイヴ本邸に戻るとシエル兄が現れ、驚愕するシエルと共に、シエル兄に対して「私も貴方のような方とお会いするのは初めてです」と話しました。
「青の復讐」編のセバスチャン
シエル兄陣営の供給拠点を調べる
劉の拠点へと匿われたシエル達は、シエル兄への対抗策を考えます。シエルの命令で、暁学会が関与している、シエル兄の供給拠点の情報を調べ上げます。
セバスチャンと劉によって、表裏の情報を集めると英国の東西南北に拠点がある可能性が浮上し、シエル達は四箇所同時の拠点機能喪失作戦を立案し、同時に動くことになります。
ブライトンの新リゾートホテルへ向かう
セバスチャンは、シエルと共にブライトンの新リゾートホテルへ向かうことになりました。
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