『黒執事』タナカのまとめページです。タナカは、シエルの先々代から仕えるファントムハイヴ家の家令です。ヴィンセント時代のファントムハイヴ邸襲撃時の発言、高い戦闘能力、シエル兄・アンダーテイカー側に残った理由など、黒執事のタナカについて徹底考察していきます。
『黒執事』タナカの基本プロフィール
名前 | タナカ |
---|---|
職業 | 家令(ハウススチュワード) |
容姿 | 老年、白髪、燕尾服、モノクル |
特徴 | ・少しボケている ・忙しい時でもセバスチャンに「タナカさんはお茶でも飲んでてください」と言われる |
『黒執事』タナカとは?シエルに仕える元執事長
クローディア時代からファントムハイヴに仕える家令(ハウススチュワード)
タナカは、シエルの祖母、クローディアの時代からファントムハイヴ家に仕える家令です。
30人以上いた使用人達を取りまとめており、ヴィンセント時代は執事長でもありました。
武芸の達人
また、タナカは武芸の達人でもあり、随所でその強さの片鱗を見せています。
幽鬼城事件編では「柔術」を使ってウッドリーを一瞬のうちに制圧しており、周囲を驚かせます。
また、緑の魔女編では日本刀を用いて、グレーテの放った弾丸を居合い斬りで切って落とすなどの超絶技を披露しました。
年齢が年齢であるため、長時間の活躍は難しそうではありますが、まだまだ非常に高い戦闘能力を持っている人物であると考えられます。
シエル時代はデフォルメされていることが多い
シエル時代は、完全に孫(シエル)を可愛がるお爺ちゃんポジションに収まり、執事長の証もセバスチャンに渡しています。
原作ではデフォルメされて描かれることが多く、デフォルメ状態では少しボケてきているお爺ちゃんで、使用人としての戦力にもなっていません。
『黒執事』タナカの性格・人物像
シエル兄弟に分け隔てなく愛情を注ぐ
タナカは、シエル兄弟に分け隔てなく愛情を注いできた人物です。
シエルが、自分の体調の悪さのせいでお出掛けが中止になりそうになった際、寂しさを押し込めて家族を見送ったことを、タナカはとても褒めて、シエルの大好きなお菓子を出してあげていたりします。
『黒執事』タナカのセリフ・口癖
主人の命とあらばどんなことでも成し遂げる、それこそがファントムハイヴ家使用人!
このことは墓の中まで持ってゆくつもりでした
私は先々代よりファントムハイヴ家に仕える身ですから
『黒執事』タナカの過去は?
クローディア時代からファントムハイヴ家に仕えている
タナカは、シエルの祖母であるクローディアの時代からファントムハイヴ家に仕えている使用人です。
クローディア、ヴィンセント、シエルの三世代を知っている貴重な人間であり、もしかしたらクローディアとアンダーテイカーの関係についても事情を把握しているのかもしれません。
ヴィンセント時代のファントムハイヴ邸襲撃で生き残る
ヴィンセント時代では、ファントムハイヴ邸の襲撃において、シエル兄弟を除いて唯一生存することができました。
襲撃時のタナカの発言やその後の行動が、「あの日」に何が起きたのかを読み解く重要な鍵となっています。
この点の考察については詳しく後述していきます。
病院でシエル弟を見た瞬間に「坊ちゃん」と叫んで抱きしめる
タナカはファントムハイヴ邸で背後から胸を一突きされてしまいますが、燃え盛る屋敷から奇跡的に生還し、アンジェリーナの勤めていた病院に入院していました。
そこにセバスチャンを連れたシエル(弟)が現れ、シエルの姿を見た瞬間に「坊ちゃん」と感動して、抱きしめています。
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ファントムハイヴ邸襲撃の際の発言の意味
ファントムハイヴ邸襲撃における、タナカのシエルへの発言は、あの日に何が起きたのかを読み解く重要なポイントです。
タナカの発言は以下の通りです。
こちらに来てはいけません!!お逃げください、シエル様は…貴方様には酷すぎ…ッ
状況としては、ファントムハイヴ邸襲撃の夜、シエル兄まで部屋を出て戻ってこなくなったシエル弟が、父の部屋で両親が抱き合いながら倒れている姿を見た後、剣のぶつかる音が聞こえ、その方向に向かった先の通路の角で、素手のタナカと出会った場面に発した言葉です。
この場面から読み取れることは次の通りです。
- タナカはシエル兄が目の前で致命傷を負った場面を見ている
- シエル兄は「あの日」に家を裏切った人物ではない
上記が読み取れる理由は、病院でシエル弟と再会した際に、一目で「坊ちゃん」、つまり弟の方であると見抜いているからです。詳しく説明していきます。
病院での再会で「弟」であることを一目で確信している
アンの勤める病院でセバスチャンを連れたシエルを見かけた際、タナカは次のように反応しています。
- 車椅子から転げ落ちる
- シエルに「爺や」と言われる
- シエルに「坊ちゃん!」と叫んで抱きしめる
このタナカの反応は、シエルが「弟」であることを確信しているという点で違和感があります。理由は次の通りです。
- シエルは1ヶ月間の地獄を経験し痩せこけている
- 右目は眼帯
- 同じくシエルを見たアンジェリーナ、リジーは「兄」だと思っている
つまり、一目見て「弟」であると判断することは不可能であり、それを確信を持って「弟」と判断して抱きしめたということは、タナカの中では「兄は死亡している」ことが揺るがしようのない事実であったからと思われます。
よって、ファントムハイヴ本邸でシエル弟が耳にした剣戟の音は、シエル兄と襲撃者によるものである可能性が高く、両親の倒れている姿を見たシエル兄が、父親の手から指輪を取り、両親を抱きしめ合う形に直した後、激情に任せて襲撃者に向かっていった可能性が高いのではないでしょうか。
そうなると、タナカの目の前に繰り広げられていた光景は「襲撃者にシエル兄が命を奪われた」場面であり、だからこそこちらに来ようとしていたシエル弟に「こちらに来てはいけません!!お逃げください、シエル様は…貴方様には酷すぎ…ッ」と発言しているのだと思われます。
また、タナカがシエル弟に駆け寄った後、胸を一突きにされていますが、角度は上からであるため、これは子供ではなく大人による攻撃だと分かります。シエルの後方からも、事実を見られないように目隠しをしている人物がいることから、犯人は複数犯であることは確定しています。
なお、シエル弟を生かしたこと、上記仮説が正しければ致命傷を負ったはずのシエル兄が無事で服装にも汚れがないことを考慮すると、次の点が考察されます。
- 襲撃者の正体は「英国王室」
- 襲撃者の正体は「人外」
まず、シエル達に利用価値がなければ、あの場所で命を奪う以外の選択肢はありません。そして、考えられる利用価値とは「ファントムハイヴ伯爵」として「女王の番犬」を務めてもらう必要があるという点です。
それならヴィンセントでいいのでは、という考えもありますが、これはヴィンセントが英国王室に歯向かう思想を持ったため、女王主導で代替わりを画策したのではと考えられます。
また、タナカの発言・行動からシエル兄は一度致命傷を負っているはずですが、弟と奴隷商の拠点で再会した際にはその痕跡がありません。
この事象に説明できる要因があるとすれば、それは「人外」の関与です。セバスチャンが一瞬で屋敷を修復したように、人体の怪我の修復ができる「人外」の関与があれば、この状況は説明がつきます。
襲撃者が英国王室であり、実行者が秘書武官達であるとすれば、年齢から考えると犯人のうち一人は女王の馬丁兼執事である「ジョン・ブラウン(おそらく人外)」であると考えることができます。
ジョンは、シエルに対して「どんどんパパに似てくるね」と発言しており、これが女王に隠してサリヴァンの新薬を破棄した後であることからも意味深です。
シエル兄の側に仕えた理由
シリウスとしてシエル兄がファントムハイヴ本邸に戻って来た際、タナカは弟ではなく兄の元に残っています。
そのことに関してシエル兄に問われると、「私は先々代よりファントムハイヴ家に仕える身ですので」と回答しています。
この発言は、次の二つの意味にとることができます。
- ファントムハイヴに忠誠を誓っている身なので、本物の当主であるシエル兄に仕える
- クローディア時代の事情を知っており、アンダーテイカーが人外であることも把握している。自分が見たシエル兄の致命傷も、アンダーテイカーが関与しているとすれば、何らかの方法で蘇生されたのだろう。だから、それを見極めるために近くにいる
タナカの性格を考えると、ドライにシエル弟を切り捨てることはまず間違いなくしません。そのため、発言の意図としては後者の方が可能性が高いのではと考えられます。
また、シエル兄の状態の見極めをしている描写も、下記のように描かれています。
- 「使用人の分際で主人の許しもなく口を開くな」と発言したシエル兄を横目で見る
- 「適当に処分しておいてくれ」と発言したシエル兄を背中からじっと見つめる
前者の場面は、本邸でセバスチャンに対して発言した内容ですが、10歳の誕生日では使用人全員に双子は愛されており、もっと気軽にコミュニケーションを取ることができていました。
また、後者に対してはアドベントカレンダーでうさぎが出て可愛いと発言していたことや、シエル兄の心優しい性格から考えて、弟の大切にしているものを「適当に処分」してくれと発言することは考えにくいです。
上記のシエル兄の行動から、タナカの中では「シエル兄はシエル兄ではない」と判断している可能性が高く、偽物のシエル兄を生み出したアンダーテイカーに対して憎悪を向ける可能性すらあります。
現時点ではシエル兄の側にいてファントムハイヴ本邸に滞在していますが、シエル兄弟が激突する場面で弟側につくか、タナカ本人が単独で事情を調査し、アンダーテイカーや「お星様方」と対決する場面が描かれそうです。
『黒執事』タナカの主な活躍
「あくまで執事」編のタナカ
少しボケた家令として登場
タナカは少しボケはじめたファントムハイヴ家の家令として登場します。
砂糖の代わりに紅茶に調味料を入れたり、蝶々を追いかけるなど、使用人としての活躍はありませんが、シエル含め全員に親しまれており、「ホッホッホ」と皆んなを優しく見守る存在でした。
見た目は小綺麗にしているため、クラウスが訪問して来た時の挨拶などは様になっています。
「黄執事」編のタナカ
「黄執事」編においても、タナカはこれまでと行動は変わらず、マイペースに過ごします。
アグニが登場した際には、コック姿となってはいましたが、玉葱でジャグリングするなど、使用人としての戦力にはなっていませんでした。
サーカスへ向かうシエルとセバスチャンを、他の使用人達と一緒に見送ります。
「サーカス」編のタナカ
タナカは他の使用人達と一緒に、シエルに屋敷を任されて残ります。
シエル達がサーカスから町屋敷に戻った頃、お屋敷にエリザベスが遊びに来て、タナカは町屋敷に連絡し、シエルが戻るまで帰る気配がないことを伝えました。
サーカス団がファントムハイヴ邸を襲撃した際には、タナカはエリザベスの護りを担当します。メイリンによって制圧されたピーターが窓から飛び込んで来た際には、音に驚いて起きたエリザベスをすぐに安心させ、寝かしつけました。
「ファントムハイヴ城事変」編のタナカ
家令として覚醒
セバスチャンが倒れた後、タナカはシエルから執事長のピンを渡され、家令に戻ります。
普段は少しボケていて仕事をしないタナカでしたが、家令として覚醒し、これまに見せたことのないハッキリとした態度で使用人達にテキパキと指示を出していきました。
落ち込むシエルに対しても、先代は使用人ごときが死んだ程度では揺るがなかったと励まし、相変わらず厳しいと言い返されます。
柔術でウッドリーを制圧
フェルぺスの事件があった後、食堂で会議をしている最中にウッドリーがシエルに襲いかかります。
この際、ウッドリーとシエルの間にタナカが入り、柔術で一瞬のうちにウッドリーを制圧しました。
高い戦闘能力には周囲の誰もが驚かされており、タナカも戦える使用人であったことが判明します。
「豪華客船」編のタナカ
豪華客船編では、アンダーテイカーのデスサイズによって、セバスチャンがシエルと出会ってからの時間が走馬灯として流れます。その中で、タナカも登場しました。
「儀式の間」で契約を結んだシエルとセバスチャンは、ロンドンに戻ってアンジェリーナの勤めるロンドン王立中央病院へと向かいます。
タナカもそこに運び込まれており、車椅子に乗る重体でしたが、シエルの姿を見ると転げ落ち、「坊ちゃん!」と叫んでシエルを抱きしめました。そして、病院でセバスチャンに対して執事長の証を渡します。
「寄宿学校」編のタナカ
寄宿学校編では、他の使用人達と一緒にクリケット大会の観戦に訪れています。
赤寮戦の休憩時間に、球技場の裏でセバスチャンと出会い、すり替えた「牛ヒキ肉のパイ」を渡されます。タナカは、「腹を下したりしませんでしょうな?」と楽しげに笑っており、シエルとセバスチャンの目論見を理解しておりました。
ヴィンセント時代の「碧の奇跡」も目撃しており、「今一度の碧の奇跡を期待しています」と話します。
「緑の魔女」編のタナカ
「狼の谷」で他の使用人達を諌める
緑の魔女編では、シエルに同行して「狼の谷」を訪れています。
緑の館でシエルが毒され、サリヴァンの治療を受けている間、セバスチャンがサリヴァンの執事として仕事をしていると他の使用人達は文句を言いますが、タナカは「セバスチャンにはセバスチャンなりの考えがある」と発言しています。
また、次のような発言もしていました。
主人を心配することだけが執事の仕事ではないということです
執事たる者、主人の帰還は万全な状態で迎えなくては
このタナカの発言は、シエル兄の元に留まると決めたタナカの状態を表している可能性があり、大変意味深です。
メイリン、フィニアンと共にサリヴァンを守る
「狼の谷」から脱走する際は、メイリン、フィニアンと共にサリヴァンを守りながら逃走していきます。
別ルートで崖を降り、フィニアンに銃を放ったグレーテ・ヒルバートの前に立ち、日本刀での居合斬りで銃弾を切り落とすなどの活躍を見せました。
軍人で銃を持っているグレーテは、「音もなく距離を詰めてくる」とタナカの達人級の腕を警戒し、逃げ出すこととなりました。タナカは、次のような発言をしています。
主人の命とあらばどんなことでも成し遂げる、それこそがファントムハイヴ家使用人
その後、軍事鉄道で脱出に成功し、ディーデリヒの隠れ家である別荘へと向かいます。そこで待っていた執事のハインリヒとは旧知の中であり、久しぶりの再会を互いに喜びました。
「青の教団」編のタナカ
シエル兄弟の真実を話す
タナカは、シリウスとして戻って来たシエル兄を迎え入れ、シエルが双子であること、弟であると気付いていたことを打ち明けます。
そして、墓の中まで持ってゆくつもりだったタナカの記憶を打ち明けました。
シエル兄の側に残る
タナカは兄の元に残ることを決意し、シエル兄の身の回りのお世話をしていきます。
また、二度シエル兄を凝視する場面があり、シエル兄の状態を見極めている様子が描かれています。
- 「使用人の分際で主人の許しもなく口を開くな、耳障りだ」
- シエル兄が人形をポイ捨てし、「適当に処分しておいてくれ」と話す
シエル兄に残った理由を聞かれた際には、「私は先々代よりファントムハイヴ家に仕える身ですから」と答えました。
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