「リゼロ(Re:ゼロから始める異世界生活)」原作小説2巻を、ネタバレありであらすじ解説・考察をしていきます。
第1巻では、王都に異世界転生してきたスバルが、自らの権能を自覚し、エルザとの激闘を乗り越える姿が描かれました。
銀髪の美少女、エミリアの名前を教えてもらったスバルでしたが、エルザによって気を失ってしまい、エミリアが滞在しているロズワール邸に運ばれることになります。
リゼロ2巻は、ロズワール邸の一室でスバルが目覚めた場面から始まります。
リゼロ原作小説2巻1章「自覚する感情」のあらすじネタバレ
スバルは豪勢なお屋敷の一室で、深夜に目を覚まします。
エミリアの姿を探して、スバルは部屋を出て屋敷を散策しますが、不思議な状況に遭います。
- 夜だとしてもあまりに静かすぎる
- 廊下がループしているように続いている
正解のドアを見つけないと出られない仕掛けかと勘付くスバルでしたが、誰かが起こしに来るまで寝ていようと、最初の部屋に戻ります。
しかし、そこは元の寝室ではなく、書棚が並ぶ書庫となっていました。
書庫の中には、自分のことをベティーと呼ぶ小さな女の子「ベアトリス」がいます。
- ループする領域はベアトリスが構築
- スバルに「マナ徴収」をして敵意がないことを確認
- スバルのマナが「おかしな循環」をしていると話す
- 精霊であることが判明
- パックのことを「にーちゃ」と呼ぶ
体内のマナに干渉されたスバルは、ベアトリスの禁書庫の中で気を失います。
ベアトリスは、「扉渡り」という魔法でお屋敷の扉のどことでも自由に書庫を繋げられます。そのため、屋敷の使用人やメイドが、自分達の意思でベアトリスに会うことは難しく、顔を合わせる機会は多くありません。
人の前に姿を現すことの少ないベアトリスが、目覚めたばかりのスバルに「いたずら」をしたのは、スバルが気になっていたからだと考えられます。その秘密は、小説12巻で明かされます。
レム・ラムと出会う
スバルが目を覚ますと朝になっており、目の前にはメイド姿の双子の姉妹がいます。
ラム | 双子の姉妹のお姉様。桃色の髪。 |
---|---|
レム | 双子の姉妹の妹。青色の髪。 |
スバルがレム、ラムと楽しく会話をしていると、ベアトリスからパック経由でスバルのことを聞かされたエミリアが、スバルを心配して部屋に訪れます。
エミリアは、日課の散歩にスバルを連れ出して、ロズワール邸の庭園に出ました。
エミリアとのお散歩、パックと再会
スバルが庭園でエミリアにラジオ体操を教えた後、パックが現れて、スバルにお礼をしたいと言います。
パックにとっては、エミリアだけが大切な存在です。そのエミリアを、自分がいなくなった後にスバルが助けてくれたので、何でもお願いを聞こうと提案しています。
パックは大精霊で、スバルに巨万の富を与えることも可能でしたが、スバルの希望は「好きなときにパックをモフれる権利」でした。
スバルがパックをモフっている間に、エミリアは日課の微精霊との会話をします。スバルが聞くと、パックがエミリアのしていることを説明してくれます。
- 精霊術師は、精霊と契約をして魔法を使う
- 精霊との契約内容は、精霊によって違う
- 微精霊とは「毎日の術師との触れ合い」など簡単なもので契約可能
- パックのような自意識のある精霊だと、契約条件は厳しい
エミリアが、スバルとパックを気にして早めに微精霊との会話を切り上げると、パックはエミリアの元に戻り、スバルには悪意や敵意がないから安心していいと話します。
パックは触れた相手の心の表面を読み取ることができ、スバルがエミリアに敵対する人間かを確かめていました。
エミリアは、スバルの前でパックが報告してきたことに驚きましたが、実はスバルは、パックのその力を活用して、自分に敵意がないことをエミリアに信じてもらおうとしていました。
パックと仲良くするスバルに対して、エミリアは「本当に不思議」と驚いています。
そこに、お屋敷から出てきたレムとラムが現れ、メイドとしての厳かな振る舞いで、当主ロズワールが戻ったので、一度屋敷にお戻りくださいと一礼します。
リゼロ原作小説2巻1章の考察、ネタバレ解説
ベアトリス初登場!
2巻では、いきなり「ベアトリス」が登場し、スバルに悪戯を仕掛けていました。
ベアトリスは、使用人達の前には姿を現さないなど、通常は見ることのできる機会が少ないレアキャラであり、自分からスバルに関与して姿を現したのは「ある理由」によるものです。
この理由は四章「聖域編」で語られることとなりますが、四章を見てからこの場面を見ると、ベアトリスの素直になれない可愛らしさに身悶えすることでしょう。
聖域編はアニメで放送されていますので、アニメをチェックしてから、もう一度登場シーンを振り返ってみてください!
猫を被っている初々しいラム&レムが登場!
スバルが2度目の目覚めを迎えた時には、レムとラムの双子メイドが側にいてくれました。
二人はまだロズワールからの指示も受けておらず、エミリアの「命の恩人」としかスバルに関する情報が与えられていないため、スバルに対してもお客様扱いで丁寧に接しています。(猫を被っています)
よそよそしさも可愛らしい二人ですが、二章、三章と話が進むにつれてより魅力的になっていきます。
二人のスバルに対する態度の変化にも注目してみていきましょう!
「扉渡り」の仕組み
「扉渡り」はベアトリスが行使する魔法で、空間に干渉して特定範囲内の扉と扉を繋げる魔法です。
普段、ベアトリスはこの「扉渡り」を利用して身を隠しており、自らの場所である禁書庫の中に一人でいます。
また、接続する扉は自由に設定変更することが可能であるため、ベアトリスが本気で隠れようとすると、見つけることはかなり困難になります。
パックにとっての「エミリア」という存在
パックにとってエミリアは「自分が存在する理由の全て」と言えるほど大切な存在です。
そのため、エミリアの命を救ってくれたスバルに対しては本当に感謝しています。
ただし、大切なのは「エミリアだけ」であることは変わらず、スバルに対して好意的な感情は持っているものの、エミリアにとってためにならないのであれば、スバルの危機でも救おうとしないなどの冷酷な一面があります。
リゼロ原作小説2巻2章「約束した朝は遠く」のあらすじネタバレ
朝食会場では、当主ロズワールをはじめ、ベアトリス、エミリア、レム、ラム、スバルと一堂に会します。
和やかな雰囲気で朝食の時間は進み、ルグニカ王国の状況について、ロズワールやエミリアがスバルに説明してくれました。
- 半年前、ルグニカ王国の王族が滅亡
- 新しい王を選ぶ王選の準備で王国は混乱中
- 鎖国のような状態となり、他国との関係も縮小
- その中に現れた何も知らないスバルは超怪しい
- エミリアは新しい王候補の一人
- 「徽章」は王選参加者を証明する大切なもの
- エミリアと徽章を守ったスバルの貢献度は大きい
- ロズワールはメイザース領の辺境伯、そして筆頭宮廷魔術師
スバル自分の貢献度の大きさを理解すると、ロズワールに対して、ならば自分の貢献に報いるのが筋だと強欲な態度を見せます。一瞬、食事会場に緊張が走りますが、スバルは「使用人として雇ってくれ」と意外なお願いをしました。
エミリアは、あまりに欲のないスバルのお願いに、感情を波立たせ、自分の感謝の気持ちを分かってくれないと顔をうつむかせます。
エミリアのこの態度は、言葉の裏に別の感情があります。小説8巻のラストで、なぜエミリアがこのような態度を取ったかが明かされます。
スバルは、二つの理由を上げて、使用人として雇ってもらうことのメリットを説明します。
- 生活の基盤が手に入る
- 好きな女の子と一つ屋根の下で暮らせる
また、ロズワールにとって都合の悪いことを知りすぎている自分が、何もせずに外に出るのは危険だとスバルは頭を働かせていました。
スバルが、俺みたいな怪しい人物は手元に置いて見定めてくれというと、ロズワールはスバルの発言に心当たりがあるように頷き、提案を受け入れます。
ベアトリスは「禁書庫の番人」
スバルが、立場が不明瞭なベアトリスについて聞くと、甘味に夢中だったパックがスバルに教えます。
- ベアトリスは禁書庫の番人
- ロズワールは王国一の魔法使い
- 人には見せられない本を多数保有している
- ベアトリスは、その本を守っている精霊
スバルが禁書庫の中の話をすると、エミリアが「禁書庫にスバルを招き入れたの!?」と驚いていました。
使用人生活がスタート
朝食の時間が終わり、ロズワール邸の使用人としての生活がいよいよスタートします。
スバルの教育係としてラムがつき、スバルの慣れない使用人生活が始まりました。
最初に使用人としての服装に着替えると、ラムに「肩周り」と「足の短さ」が問題だと言われます。
ラムは、レムを呼んでスバルの採寸をし、服のサイズを時間のある時に直すように指示します。
- レムが衣装室でスバルを採寸
- レムとラムがメイド服以外は持っていないことが判明
- スバルがレムの私服も見てみたい、服選びでラムとの「個性」が出るかな、という
- レムが「余計なお世話です」と冷たく返す
- 「レムが姉様と同じで何か不都合があるんですか」と凍えた表情で話す
レムのこの不自然な態度が、第二章「激動の一週間」の鍵になります。なぜ、個性を否定するのか。なぜ、レムと同じであることにこだわるのかがポイントになります。
レムが、夜のうちに上着を直して、明日の朝までには届けると伝えて衣装室を出ます。
部屋の外にいたラムとアイコンタクトをして、レムは自分の仕事に戻っていきました。
充実した使用人生活
二人のメイド姉妹と接するうちに、スバルは次のような印象をレムとラムに持ちます。
ラム | 傲岸不遜な態度とは裏腹に、ありすぎる程の思いやりがある |
---|---|
レム | 慇懃無礼な態度とは裏腹に、ありすぎる程の思いやりがある。姉様至上主義 |
調理場の仕事中に、レムにじっと見つめられていることに気付いたスバルは、レムにどうしたのかと聞くと、ラムがスバルのだらしない髪が気になったのだろうとフォローし、レムにスバルの散髪をするように指示します。
レムがスバルを凝視していたのは、髪が気になったからではありません。
レムも、スバルの髪型が気になっていたと話し、髪を切ることに賛同します。
初日の仕事を終えたスバル
使用人ライフの初日を終えたスバルは、私室で疲れた体をグッタリさせています。
すると、部屋にレムが訪れて、明日の朝までの約束だったはずのスバルの服の手直しを、もう終わったといって持ってきてくれました。
レムは、「スバルはエミリアの恩人」なのに、日中は失礼な態度を取ってしまったと謝罪します。
スバルは慌てますが、謝罪を受け入れる代わりにお願いを一つといい、「散髪」をレムに頼みました。
レムは、スバルを「本当に欲のない人ですね」と少し距離感を縮めた笑顔を見せ、明日の朝、レムかラムが起こしにくることを伝えて部屋を出ます。
スバルは、上手くやっていけそうな使用人生活を楽しみに眠りにつきました。
ラムとロズワールの密談
4日目の夜、ロズワールの執務室で、ロズワールとラムが密談をしています。
- スバルの仕事ぶり:現状はダメダメ。ただし、教えたことの吸収は早いので教えがいはある
- 間者の可能性:可能性としては限りなく低い
ロズワールは、ラムにスバルが間者である可能性を調べさせており、その報告を受けていました。
スバルを「本当に善意の第三者」だとロズワールは判断し、夜の庭園でエミリアにアプローチするスバルを、微笑ましいと感じながら見下ろしています。
月明かりの下でのエミリアとの約束
夜の庭園で微精霊と会話していたエミリアの元に、スバルは偶然を装って近づき、しばらく話せていなかったからと、会話をします。
- スバルの使用人ライフが大変だが充実していること
- 仕事で傷をたくさん作って、手がボロボロなこと
- 一つ一つ、できることを増やしていくことは大変だが楽しい
- 近くのアーラム村にレムと買い物に行き、子供達に絡まれ、犬に手を噛まれたこと
エミリアは、スバルの話を聞きながら、私も頑張らないとなと元気をもらいます。
スバルは、勇気を出してエミリアをデートに誘いますが、エミリアは「自分が一緒だとスバルの迷惑になるかも」と遠慮します。しかし、スバルの強引な押しに、最後はOKを出し、明日の午後にデートをする約束をしました。
約束の明日を楽しみに眠りにつくスバル
スバルは、明日が楽しみになる約束をたくさんして、四日目の夜の眠りにつきます。
就寝前にベアトリスにおやすみの挨拶をしに行きます。
ドアを閉じる瞬間、「ベティーには関係のないことだわ」とベアトリスが言いましたが、ルンルンのスバルは、あまり気に留めることができませんでした。
スバルは明日が楽しみで仕方がないと感じながらベッドに入り、子供のようにパックの数を数えて眠りにつきます。
この時、ベアトリスはスバルの異変に気がついていました。
約束の日の朝はあまりに不自然に始まって
目を覚ましたスバルは、元気に飛び起きますが、すぐに異変に気付きます。
- レムとラムが他人のように接してくる
- 手の傷が消えている
スバルは、自分がループしたことに気が付きました。
リゼロ原作小説2巻2章の考察、ネタバレ解説
ルグニカ王国に流行った特殊な伝染病とは
朝食会場ではリゼロ世界の現状が語られ、ルグニカ王国に流行った「特殊なはやり病」によって、王族滅亡の状態であることが明らかになりました。
自然発生で王族だけにかかる病が発生するとは考えにくいので、何者かの意図・目的が裏に隠されていそうです。
短編集では、「青の継承者」で伝染病の治療の不可能さについて描かれています。
また、「金獅子と剣聖」で当時の王弟が自らの娘を逃す場面が描かれていますが、これは自体の発生を予見していたからなのかもしれません。
ルグニカ王国以外のリゼロ世界
スバルが現在いる場所は、ルグニカ王国の辺境にあるメイザース領のお屋敷であることが明らかになりました。
王国は鎖国状態で他の国との交流を閉じていると言及されていることから、ルグニカ王国以外にも国があることが明らかになっています。
リゼロ世界の地形や国の特徴、街の場所などはまた改めて別記事でまとめます!
「徽章」の価値が判明!
エミリアが王候補であること、王候補であることを証明する物が「徽章」であったことが明らかになりました。
王都でエミリアが徽章探しに衛兵の手を借りることができなかったのは、「紛失したことを知られてはいけないから」ということでした。
ラインハルトは非番であったため、エミリアの失態はとぼけて見逃しています。
ちなみに、王候補であるエミリアを一人で街にぶらつかせるはずもなく、実はラムが同行していましたが、エミリアが好奇心にかられてフラフラして逸れてしまったため、フェルト登場時点でエミリアが一人になっていたのでした。
レムが「姉様と一緒」にこだわる理由
レムが「姉様と一緒」にこだわる理由は、二人の過去に原因がありました。
この二巻4章であらすじを紹介しておりますので参考にしてみてください。
調理場でレムがスバルを凝視していた理由
調理場でレムがスバルを凝視していたのは、ラムが「髪が気になった」とフォローをしていますが、当然そんな理由ではありません。
この点についても二巻4章ですぐに明らかになりますので、読み進めていきましょう。
姉様、フォローさすがです!
リゼロ原作小説2巻3章「鎖の音」のあらすじネタバレ
ループに気付いたスバルは、大好きになっていたレムとラムがどこにもいないことに気付き、ショックを受けます。部屋を飛び出して、ベティーの禁書庫に逃げ込みました。
状況を整理して、二度目の目覚めの時点にループしてきたことを確認すると、落ち着きを取り戻し、禁書庫から出て庭園へ向かいます。
そこには、レムとラムから話を聞いていたエミリアがいて、スバルを心配してくれていました。
スバルは、エミリアとの約束の朝を迎えるため、「1周目をできるだけ踏襲して四日目の夜を乗り越える」作戦で2周目に臨みます。
ロズワールの魔法講義
1周目とできるだけ同じ選択・行動を取ることを決めたスバルでしたが、微妙な行動の違いから、1周目には起こらなかった出来事が発生します。
ロズワールとお風呂が一緒になり、そこで魔法講義を受けました。
リゼロの世界では、マナは次の6つの属性に分かれます。
火属性 | 熱量関係 |
---|---|
水属性 | 生命と癒しを司る |
風属性 | 体の外に働きかける |
土属性 | 体の内に働きかける |
陰属性 | かなり珍しい。デバフ特化 |
陽属性 | かなり珍しい |
そして、スバルは「陰属性」であり、同じく陰属性であるベアトリスに魔法を教えてもらうと良いとアドバイスされます。
ロズワールは全ての属性に適性がある天才ですが、スバルは陰属性にしか適性はありません。また、ゲートも平凡で、魔法の才能もありません。
ラムの文字授業
お風呂から上がると、ロズワールの着替えを世話するために待機していたラムが脱衣所にいます。
スバルはドギマギしてしまいますが、ラムは、後で部屋に行くから待っていなさいとスバルに告げます。
緊張していたスバルの部屋にラムが現れ、スバルにリゼロ世界の文字を教えてくれます。
- イ文字:ひらがなレベル
- ロ文字:カタカナレベル
- ハ文字:漢字レベル
もらったノートに「ナツキ・スバル参上」と書きますが、ラムには絵を描いていると思われます。
「ナツキ・スバル参上」は後々、フリューゲルの大樹に刻まれていた文字に繋がるキーポイントです。
レムとアーラム村にお買い物
スバルは、四日目、アーラム村にレムとお買い物に行き、1周目と同じように子供達に絡まれ、子犬のような動物に手を噛まれます。
レムに対して、姉様への崇拝が「鬼がかっている」と話すと、レムが不思議そうに聞き返します。
スバルは、神様よりも、未来の話を一緒に笑ってしてくれる鬼の方が好きだと話し、だから「神がかる」ではなく「鬼がかる」だと説明しました。
すると、レムがこれまでにない笑顔でスバルに微笑んでくれます。
レムにとって、鬼を褒めてもらうことは嬉しいことです。その理由は第二章「激動の一週間編」で明かされます。
エミリアとの二度目の約束
四日目の夜、ラムの代わりにエミリアが部屋に訪れ、スバルの文字の勉強の先生をしてくれます。
スバルが懸命に勉強する姿を見て、「どうして仕事も一生懸命できないの?」と問いかけます。
スバルは、前回と同じ結果になるように調整していましたが、ラムは、スバルが仕事に手を抜いていることを見抜いていました。これは、ラムがスバルを注視していたから気付いたことです。
エミリアに、明日からは心を入れ替えると話し、エミリアはそれを可愛く許してくれます。
頑張ったご褒美にデートをおねだりして、二度目のデートの約束をしました。
スバルは2度目の四日目の夜に挑む
スバルは、エミリアとの約束の日を迎えるため、ベッドの前に陣取り、朝までの六時間を警戒して過ごします。
概ね、前回と同じような流れで進み、この夜さえ越えられれば、約束の朝を迎えられるとスバルは考えています。
しかし、スバルに異変が訪れます。
- 朝まで残り三時間というところで眠気がくる
- 眠気と一緒に寒気もあり、肩をさする
- 肩をさするが体は冷えていく一方
- 次第に立ち上がることもできなくなり、歯も噛み合わなくなる
異変を察知したスバルは、自分以外の屋敷の人間も被害に遭っているのではと感じ、エミリアの無事を確かめに、屋敷を這うように進みます。
すると、背後から鎖の音が聞こえ、スバルは倒れてしまいます。
相手の姿も、武器も確認できないまま、次に聞こえた鎖の音と共に、スバルの権能が発動しました。
リゼロ原作小説2巻3章の考察、ネタバレ解説
リゼロ世界は結構才能にシビア
お風呂でロズワールによる魔法講義がありましたが、魔法も生まれ持った「ゲート」によって資質が決まり、努力以上に才能がものをいう世界であることが示唆されています。
これまでも「加護」や「剣聖の家系」など、生まれ次第で力の差が生まれるワードが出てきており、リゼロ世界は、友情努力勝利ではなく、結構現実的に「生まれ」が重要であることが示唆されています。
ラムが2周目でスバルに文字を教えた理由
ラムが2周目でスバルに文字を教えにきた理由は、「スバルに余裕があるように見えた」からです。
スバルは1周目で使用人としての仕事を覚えており、それでいて1周目を踏襲しようとしていたため、仕事をセーブしている節がありました。
ラムがそのことを見抜いていたのはエミリアの発言からも分かる通りです。
そのため、余裕があるのなら、早めに戦力にするために文字の勉強をさせよう、とラムが考えたものと思われます。
1周目のスバルの権能発動の原因が判明
1周目のスバルの権能発動の原因が「謎の急激な寒気」であることが明らかになりました。
スバルはうとうとしながらもずっと起きていたため、外部からの物理的な影響によって体に異変をきたした訳ではありません。
そのため、急激な衰弱は魔法に類するものであり、次の周回では衰弱の原因を探りにいくことでしょう。
鎖の音の正体は何?
スバルは鎖の音のみを聞くことができましたが、描写では鎖の鉄球も描かれており、「モーニングスター」による出来事だったと明らかになっています。
問題は誰が何のためにしたのかという点ですが、「誰が」については次の二巻4章で明らかになります。
「何のために」については、第四章聖域編のスバルの二つ目の試練で言及されましたので、ぜひ確認してみてください。
リゼロ原作小説2巻4章「逢魔時の鬼ごっこ」あらすじネタバレ
スバルは、ベアトリスの禁書庫に逃げ込み、1周目に権能が発動した原因が「衰弱」だったと判断します。
ベアトリスに、相手を衰弱させる魔法があるかと聞きました。
- 魔法ではなく呪術
- 北方の国「グステコ」発祥
- マナへの向き合い方として間違っている
スバルは、「呪術師」と「鎖の音」、この二つが越えるべき問題だと認識します。
また、王都での負傷はベアトリスの治癒魔法によって治されたことが発覚し、スバルは驚きました。
庭園でエミリアと再会
ベアトリスの禁書庫から出されたスバルは、庭園の花壇の中に突っ込んで着地しました。
心配そうに覗くエミリアが、その花壇は昨日、レムが動物の糞を肥料に蒔いていたと話します。
慌てて飛び起きたスバルの体を、出てきたパックが水魔法の噴射で洗って、その微笑ましい光景を見てエミリアが笑っていました。
エミリアは、様々な理由をつけて、この庭園でスバルがくるのを待っていたと、パックにバラされ、顔を赤くしました。
ラムと童話の話をする
今回、スバルは使用人ではなく、食客としてロズワール邸で3泊させてもらうことにします。
3周目を「情報収集」と割り切り、呪術師や鎖の音の正体を見抜こうとしていました。
滞在中、文字の勉強をしているスバルの部屋に、お茶を持ってきたラムが入ってきて、休憩がてらスバルと話をします。
スバルは読んでいる童話の話をします。
竜の童話 | ・ルグニカ王国の竜との盟約の話 ・竜によって飢饉や疫病、他国との戦争から守られてきた ・エミリアにかかる重圧をスバルが理解する |
---|---|
泣いた赤鬼 | ・日本の童話 ・ラムは登場人物は全員愚かだと切り捨てる |
嫉妬の魔女 | ・ラムは即座にその話はしたくないと切り捨て、部屋を出る |
スバルは、いつも冷静なラムが、嫉妬の魔女の話に対してだけ、取りつく島もない態度をとったことに驚きました。
ラムと魔女には深い因縁があります。そのため、嫉妬の魔女の話は、スバルが純心から聞いていることであっても、話したくないと拒絶しています。ちなみに、スバルの部屋に訪れていたのも、ロズワールの指示による監視だと考えられます。
スバルは、一人になった部屋で、自分は「泣いた赤鬼」の話が好きで、「二人がもっと話し合うことができれば、永遠の別離が訪れる必要はなかったはずだ」と言います。
スバルは屋敷を一望できる丘に陣取る
三日間の滞在の後、スバルは皆と別れの挨拶をして、ロズワール邸を去ります。
そして、屋敷に現れた人物の正体を探るために、ロズワール邸が一望できる丘に陣取りました。
スバルは、ロズワール邸に相手が来た段階で、すぐにロズワール邸に行って全員に危険を知らせる作戦を考えていました。
しかし、夕方の逢魔時に、作戦とは異なる事態が発生します。
- レムがアーラム村への買い物に行っていないことに気づく
- スバルの背後から鎖の音が聞こえる
- 用意していた緊急脱出方法で森の中を逃げる
- 高い崖の壁に行き止まりになる
鎖の音の主は、ロズワール邸ではなく、スバルの方に現れ、スバルはまたもピンチを迎えます。
鎖の襲撃者の正体
逃げ場を失ったスバルでしたが、初撃をかわし、相手の武器が「モーニングスター」であることを確認します。
鎖を握り、正体を現せとスバルが叫ぶと、「仕方ありませんね」とレムが現れました。
驚愕するスバルに、レムは話を続けます。
- スバルを襲ったのは「疑わしきは罰せよ」というメイドの嗜み:スバルを信頼できなかった
- ラム、ロズワールはこのことを知らず、行動はレムの独断
スバルは、レムの独断であればまだ誤解が解ける余地があると考え、再び逃走を開始します。
しかし、すぐにレムの魔法によって、逃走することができなくなります。
1周目では、スバル自身が、「自分はロズワールにとって都合の悪いことを知りすぎている」と考えていました。ロズワール邸の人々の信頼を得ないまま、外に出ると、この結果になる、というのが3周目です。
レムによる質問
苦悶するスバルに対して、レムは笑顔で質問を繰り返します。
- スバルはエミリアに敵対する陣営の関係者なのか
- 魔女教の関係者なのか
同じような質問をレムは繰り返しますが、スバルはエミリアの味方だと主張し、魔女教も何のことか分からないと答えます。
しかし、レムは魔女の香りを嗅ぎ分けられると言い、スバルから魔女に魅入られた者特有の匂いがすると言います。
- かつてレムとラムの住んでいた里は魔女教に襲われている
- 神童だったラムは、レムを庇って魔女教に角を折られ、鬼としての力をなくす
- 贖罪のため、レムは、自分はラムの代替品だと考え、代替品として生きる人生を送る
- ラムは、ロズワールの指示で、スバルと親しげに接して動向を監視していた
- 魔女の香りがするスバルがラムと笑っているだけで、嫌悪と唾棄で頭がおかしくなりそうだった
ラムが、どんな場面でもスバルと親しく接していたのは、ロズワールの指示だったためと分かり、スバルは号泣します。
また、1周目でレムが調理場でスバルのことを凝視していたことも、レムがスバルを怪しんでいたからだったと判明しました。
スバルは、自分の運命に対して怒りを叫び、俺は二人が大好きだった、と言葉にしようとしますが、言葉にする間もなく、権能が発動しました。
それはレムによるものではなく、レムは「姉様は、優しすぎます」と言葉を残します。
リゼロ原作小説2巻4章の考察、ネタバレ解説
ベアトリスが王都でのスバルの傷を治療した理由
スバルが王都の盗品蔵で受けた傷は、エミリアが応急手当をし、ベアトリスがロズワール邸で治療を施したことが明らかになりました。
本編にも描かれている通り、レムも治癒魔法を使うことができますが、滅多に姿を見せないベアトリスが対応しているのは不思議ですね。
パックがベティーに依頼した可能性もありますが、ベティー自身もスバルに対する特別な感情がなければ、動かなかった可能性もあります。
ベアトリスのスバルへの感情は、第四章「聖域編」で明らかになりました!
聖域は原作小説10~15巻で描かれていますので、ぜひご覧ください。
ラムが「嫉妬の魔女」の童話を聞きたくない理由
ラムが「嫉妬の魔女」の童話を拒絶した理由は、レムが言及した「魔女教」に関係するものと思われます。
二人は幼い時に魔女教の襲撃に遭い、ラムはこの時に力を失ってしまったと明らかになりました。
魔女教が「嫉妬の魔女」を信奉する組織であるならば、ラムが「嫉妬の魔女」の話を聞きたくない理由になると考えることができます。
ラムとレム、二人の過去については三巻の幕間「レム」で詳しく語られました!まだ過去における謎は多いものの、ラムとレム、二人の過去を知るに当たって重要な短編となっています。
ラムが神童であったことが明らかになる
使用人としてはポンコツ、戦闘においても圧倒的とは言えないレベルだと描写されているラムですが、幼い頃は「神童」であったことが明らかになりました。
魔女教によって力を失ったと言及されていますが、力を失った原因次第では、元の力を取り戻すような状況になる可能性もあるかもしれません。
リゼロ原作小説2巻5章「待ち望んだ朝」あらすじネタバレ
絶叫と共に目覚めたスバルは、目の前にいるレムとラムを拒絶します。
スバルの心は、もう立ち上がれないと思えるほどに傷ついていました。
何の目標も作戦もないまま、ロズワール邸での4周目がスタートします。
エミリアが心配して部屋を訪れるが失敗
ラムとレムに話を聞いたエミリアが、スバルを心配して部屋に訪れます。
スバルが自分で暴れたできた傷を治癒魔法で回復し、優しく声をかけてくれます。
スバルは、エミリアさえ自分の「ループ」の秘密を知っていてくれたら救われると考え、エミリアを信じて自分の権能を打ち明けようとしました。
しかし、次の瞬間、時が止まり、風景が消え、目の前に黒い影の手が現れます。
スバルは、ループを口外することはできないと理解すると、エミリアに「俺に構わないでくれ」と力弱く伝え、ベッドに逃げ込みました。
ベアトリスと簡易契約を結ぶ
エミリアとパックに言われ、ベアトリスが深夜の悪戯を謝りにスバルの部屋にきます。
すると、ベアトリスは、スバルから強烈な魔女の匂いがすると言って、鼻を押さえました。
エミリアにループのことを話そうとしたときに、スバルは魔女の手に触れられています。魔女と出会うと、スバルの体につく魔女の香りも濃くなります。
スバルは、ベアトリスに頼み、5日目の朝まで自分を守ってくれないかとお願いします。
パックの名前を出されたベアトリスは、スバルの願いを聞き入れ、簡易的な契約をスバルとの間に結びました。
ボロボロだったスバルの心は、ベアトリスとの契約によって救われます。
少し回復したスバルにエミリアが「あーん」で食事を食べさせる
エミリアは、冷たい態度を取ったスバルの部屋に、また足を運んできてくれます。
ベアトリスが謝罪に来たことを感心していると、スバルの先程の態度についても、何か気が立っていたのだろうと、優しく受け入れてくれました。
スバルが食事に手をつけていないところを見ると、「あーん」でスバルに食事を食べさせます。
スバルは、ハイペースで「あーん」をしてくるエミリアを、一旦静止して涙を流しそうになります。
スバルは、こんなにも「優しくしてもらえる価値が自分にあるのだろうか」と考えます。この辺りの心境は、第8巻のラストともかかってきます。
また、スバルはずっと食べていなかった食事をいきなり食べて、胃がおかしくならないことを不思議に思います。
エミリアは、その食事はスバルのための特別なもので、ラムが言い出し、レムが体に優しい食事を調理したのだと説明しました。
ラムとレムは、元々思いやりがすぎるくらい優しい性格をしています。一方で、スバルに対する不信や警戒を持っています。その心理面でのちぐはぐさが、行動のちぐはぐさに現れていると考えられます。
スバルの手を握る手
エミリアとの会話で安堵したスバルは、ようやく眠りにつくことができます。
しかし、やはり不安から、眠っていても苦しそうに唸り、安眠することはできません。
寝ているスバルは、誰かが自分の両手を握っていてくれていることを感じます。
その温もりを感じて、スバルは苦しさを忘れて、安眠に沈むことができました。
ベアトリスの禁書庫で4日目の夜を過ごす
スバルが目覚めると、既に四日目の夜になっており、客室からベアトリスの禁書庫の中に移動してもらっていました。
ベアトリスに渡されたイ文字で書かれた本を読んで時間を過ごしていると、ベティーはパックに呼ばれ、扉の外に出ていってしまいます。
スバルは少し躊躇しますが、ベティーを追いかけて外に出ると、待ち望んだ5日目の朝が来ていました。
しかし、ここから悲劇が起こります。
- 屋敷中にこだまするラムの絶叫
- ラムの涙の先には、寝台に横たわっているレムの体
- スバルに疑いの目を向けるラムとロズワール
- スバルをかばうベティーとエミリア
- エミリアも、スバルに何か知っているなら話してとお願いする
スバルはその場に居ることに我慢できなくなり、守ってくれたベアトリス、信じてくれたエミリアを残して、屋敷を出て走り出します。
逃げ出したスバルの背後にでは、魔力同士がぶつかる音が響き渡りました。
崖の上にたどり着いたスバルは、ループの力を使い、1周目の世界をずっと繰り返して、ずっと全員と仲良く過ごして行けばいいのではと考えます。
しかし、そこで気を失ってしまいました。
目覚めたスバルの側にベアトリスが佇む
スバルが目覚めると、ベアトリスがすぐ側で見守ってくれており、「領地の外に逃げるなら手伝う」と言います。
屋敷に戻ってラムに弁明する機会は既にないと話し、
どちらが欠けても、もう元には戻らない。ロズワールも、きっと許しはしないから
と意味深なことを言います。スバルも問い詰めようとしますが、簡単にベティーにかわされてしまいます。
ロズワールが許しはしないという意味も、それをベアトリスが知っている理由も、小説12巻で明らかになります。
スバルはベティーの手を握りますが、自分が崖の上で目覚めるまでベティーが手を握ってくれていたことに気付きます。
そして、屋敷でうなされて眠っていた時、レムとラムが自分の両手を握ってくれていたことにも気付きました。
スバルの決心
崖の上にラムが追いつき、ベティーがスバルを守るような立ち位置でかばいます。
二人の間で高まる魔力、空気は張り詰め、今にもぶつかりそうな状況です。
スバルは、レムとラム含めて、全員が笑顔で迎えられる5日目の朝にたどり着くと決め、ループする決心をつけました。
そして、ベティーの髪の毛で遊んで場の緊張を解くと、ラムに大好きだったと言い、権能を発動させました。
最後に、ベアトリスの「待って」の声がスバルの耳に聞こえます。
ベアトリスの「待って」、という言葉は複雑な意味を持っています。単純にスバルを案じて、という意味だけではない、と考えられます。
リゼロ原作小説2巻5章の考察、ネタバレ解説
「黒い影の手」の正体
エミリアに自らの権能を打ち明けようとしたスバルでしたが、「黒い影の手」が現れ、口外できないことを思い知らされます。
レムが「魔女の残り香」と言及し、魔女教との関係を疑ったことから、「黒い影の手」は嫉妬の魔女の手である可能性が高くなりました。
また、権能の口外を止めようとするということは、「黒い影の手」はスバルに権能を与えた存在である可能性が高く、嫉妬の魔女がスバルに対して権能を何らかの理由で付与した、と解釈することができます。
嫉妬の魔女とスバルの関係は、聖域編の三度目の「魔女のお茶会」で明らかになりました!
「黒い影の手」がスバルの権能の口外を許さない理由
スバルの権能を打ち明けてはいけない理由としては、次のパターンが考えられます。
- 周囲に知られてはいけないから
- 周囲に知られたくないから
まず前者ですが、権能の仕組みが理由で、周囲に知られることで不具合が生じるケースが考えられます。スバル以外の第三者がスバルの権能に気付いた際、世界に何らかのエラーが発生するのであれば、口外してはいけない理由に繋がります。
後者については、単純に「嫉妬」の魔女なので、自分とスバル以外に共通の秘密である権能を知られたくないと、「嫉妬の感情」から口外を許していないとの解釈になります。こちらは可能性は低そうです。
ベティーの「ロズワールもきっと許しはしないから」の意味
ベティーの「ロズワールもきっと許しはしないから」は、次の意味が読み取れます。
- ロズワールはある目的のためにラムとレムを手元に置いている
- 目的遂行のためにはラムとレムがセットで存在しなければならない
ロズワールの目的と、ラムとレムのメイド姉妹がセットである理由については、現時点で明らかになっていません。
目的については、三巻ラストのラムとの密談で語られました!ロズワール、大胆!
ラムとレムがセットである必要性については、六章のプレアデス監視塔で少し言及がされました!
ベティーの「待って」の意味
ベアトリスは、スバルが自ら権能を発動しようとした際、スバルに「待って」と懇願するような声をかけました。
この声の意味は、単純にスバルの判断に対する静止と解釈することもできますが、「聖域編」で明らかになった事実を考慮すると、別の意味としても解釈することができました。
これは、ベアトリスがスバルに悪戯を仕掛けた理由や、傷を治療した理由、禁書庫に招き入れた理由でもあります。
聖域編では、ベアトリスに関して深堀りされていきますので、是非読んでみてください。アニメも放送されてますよ!
レムとラムの関係
レムとラムの関係については、「どちらが欠けても、もう元には戻らない」と言及されています。
この言葉は、悲しみによって元の状態に戻ることはできないと取れる一方で、別の意味でも解釈ができるようになりました。
六章のプレアデス監視塔では、ある兄妹の三人組のうち、一人が命を落とし、一人が封印され、もう一人が幼児退行した状態となってしまいます。
この三人の成り立ちを見てみると、ベアトリスのラムとレムに対する発言が、別の意味として見ることができるようになります。
スバルの覚悟の意味と回数制限への恐怖
スバルは権能を自ら発動させる決断をしましたが、これは二つの恐怖との戦いでもありました。
- 権能の回数制限
- 他者のためという目的
王都で三回、ロズワール邸で三回の権能発動をしてきたスバルは、回数制限に怯えており、四回目の発動ができない可能性も頭にありました。そのため、次がない可能性を恐れ、自分のために権能を発動させることはできませんでした。
誰も傷付かない歪な選択肢がありながらも、スバルは自分のためという目的では、その選択をする勇気が持てません。しかし、ラムとレムの手の温もりを思い出したことで、全員が笑って迎える五日目の朝にどうしてもたどり着きたくなります。
その結果、リゼロ世界に転生されて初めて、自ら権能を発動させるという決断をしたのでした。
原作小説第2巻のストーリーの流れ
- 深夜に目覚めベアトリスと出会う
- 朝に目覚め、レムとラムと出会う
- エミリアと再会し、早朝の庭園散歩
- パックと再会し、モフる権利をもらう
- ロズワールが戻り、朝食の場で使用人として雇ってもらう
- ベアトリスが禁書庫の番人だと判明
- ラムを教育係に使用人生活スタート
- 4日目の夜にラムとロズワールが密談
- スバルが夜の庭園でエミリアと明日のデートの約束をする
- レムと明日の夜に散髪する約束をする
- ベアトリスにおやすみの挨拶をする
- スバルは衰弱死で権能発動
- 初日の朝にスバルが戻ってくる
- ベアトリスの禁書庫に逃げ込んで心を落ち着かせる
- 風呂でロズワールと会い、魔法講義を受ける
- ラムからリゼロ世界の文字を教えてもらう
- レムと一緒にアーラム村にいく
- アーラム村では1周目と同様に子供達に絡まれ、子犬に噛まれる
- 4日目の夜にエミリアと明日のデートの約束をする
- 朝まで起きていようとするが、途中で衰弱が始まる
- エミリアの元へ向かう途中で鎖の音が聞こえて権能発動
- 初日の朝にスバルが戻ってくる
- ベアトリスの禁書庫で「呪術」について聞く
- 庭園でエミリア・パックと再会
- 朝食会で使用人ではなく食客を望み、三日間滞在させてもらう
- 私室で文字の勉強をしている最中にラムが入ってくる
- ラムと童話の話をする
- 4日目にロズワール邸を出て、屋敷が一望できる丘の上に陣取る
- 夕方の逢魔時に背後から鎖の音がし、緊急脱出
- 襲撃者がレムだと判明し、尋問と治療のループが始まる
- 権能発動
- 初日の朝にスバルが戻ってくる
- エミリアに「死に戻り」を口外しようとするができないことが発覚
- ベアトリスと5日目の朝まで守るという簡易契約を結ぶ
- エミリアに「あーん」で食事をさせてもらう
- 寝苦しんでいるところを誰かが手を握ってくれていると感じる
- 禁書庫で4日目の夜を過ごす
- 扉を出ると5日目の朝が来ていたが、レムが命を落としていたことが発覚
- ラム・ロズワールに疑いの目を向けられ、屋敷から逃げ出す
- 丘の上でベアトリスに領地の外に逃すと言われる
- 手を握ってくれていたのがレム・ラムだと判明
- 全員が笑顔で迎えられる5日目の朝にたどり着くことを決心
- ラムが丘に到着
- スバルが「大好きだった」と言って権能発動
第3巻のあらすじ・ネタバレ解説はこちら
本ページの情報は2021年02月18日時点のものです。最新の配信状況は各動画配信サイトにてご確認ください。