「リゼロ」の聖域編で描かれたベアトリスが待っていた「その人」は、本サイトではロズワールだと考察しています。
「その人」に関して明かされている情報、エキドナの行動、ベアトリスの叡智の書が空白を記し続けた理由、ロズワールが「その人」と考えられる理由と墓所のエキドナの肉体の関係性など、リゼロの「その人」を詳しくご紹介します。
『リゼロ』ベアトリスが待った「その人」の明かされている情報
まずは、「その人」について現時点で明かされている情報を解説していきます。
「その人」は知識の書庫を継ぐのに相応しい
在りし日の聖域において、エキドナは「その人」は知識の書庫を継ぐのに相応しい人物だと言及しています。
エキドナの目的は世界を破綻から救うことであり、そのために知識の集積が「禁書庫」になります。
つまり、禁書庫を継ぐのに相応しい人物は、次のいずれかに該当する人物だと考えることができます。
- 世界の破綻の可能性を知っており救いたいと考えている
- エキドナを復活させたいと考えている
「その人」は男
また、IFストーリーの「IFからカサネル異世界生活」では、スバルと契約したエキドナは「その人」は男であると口を滑らせています。
ここから判明する情報は、「その人」が男であるということに加え、400年前の時点で既にエキドナと知り合いであったということです。
ベアトリスに禁書庫を渡す時点で、エキドナは特定人物を思い描いて「その人」と名指ししているためです。
「その人」がその人であると自覚する機会はもう訪れない
さらに、エキドナは「本人には既に自覚する機会もない」と言及しており、ここから次のことが考察できます。
- 「その人」はスバル達の時代に実在している
- 禁書庫に入る、或いは特定の書物を手に取ることで自覚する
エミリアの封印の扉や、スバルのゼロ層のように、特定存在に定められた役割として「その人」にとって「禁書庫」があり、それに触れることで自らの役目を知るということになるのが本来の禁書庫の在り方だったものと思われます。
『リゼロ』エキドナの「その人」に関連する行動・言動
次に、ベアトリスに「その人」を待つ様に命じたエキドナ自身の行動・言動から、エキドナが「その人」に何を求めたのかを考察していきます。
エキドナの墓所の体と禁書庫の役割の関係性
エキドナはベアトリスに対して「仮に私が戻れなくても」と言及してはいますが、本来考えていたベアトリスに「禁書庫」の司書を任せているため、権能「叡智の書」によって自分が戻れる可能性はないと知っていたと考えられます。
その上で、エキドナは次の行動を取りました。
- ベアトリスが守る禁書庫をロズワールの屋敷に接続させた
- 自らの肉体を保持する墓所の結界を張った
墓所の結界を成立させたのはエキドナであるため、その肉体を保持させているということは復活の可能性を持っていたと考えることができ、このことから、禁書庫と「その人」の役割は書庫の本の中からエキドナの復活方法を与えるものなのではないかと考えられます。
禁書庫をロズワール邸に接続した意味と「魂の転写」技術が持つ意味
エキドナは、自然に禁書庫をロズワール邸に接続するようベアトリスに助言しており、自分がいなくなった後もロズワールとベアトリスの繋がりが保たれる様に仕組んでいます。
つまり、エキドナは自分を復活させられる者がいるとすればロズワールであると考えており、手段を示す道標として「叡智の書に最も近い本」を与え、聖域に保管されている肉体と龍の血が揃った段階で、ベアトリスの禁書庫で「その人」と自覚させて復活の方法を伝授するというのが、エキドナが描いたシナリオだったのではないかと思われます。
この道のりが長く険しいものになることを把握していたので、ベアトリスに「せめて健やかに」と声をかけ、ロズワールが手に取れる様「魂の転写」技術を記した本を禁書庫に所蔵したと考えれば、諸々の疑問に納得がいきます。
禁書庫は失われ「その人」が「その人」だと自覚する機会はもうありませんが、知識自体は全てベアトリスの頭の中に入っており、ベアトリス自体が禁書庫の役割を担えているので、ロズワールが叡智の書に従って全ての準備を整えた段階で、二人が協力してエキドナの復活を目指すという流れになるかもしれません。
聖域のエキドナと「夢の城」のエキドナは別人格
ちなみに、在りし日の聖域にいたエキドナと、スバルと出会った「夢の城」のエキドナは別人格である可能性が高いです。
魔女因子はそれぞれに人格を保有しており、適性がある人物であっても長年をかければ本来の人格を侵食する可能性が高く、現在オメガとして再臨しているエキドナは、魔女人格に侵されている状態であると考えられます。
ヘクトールとクリンドが同一人物であり違いが魔女因子の所持有無であれば、ロズワールは魔女因子を取り除く手段を知っているはずなので、オメガから魔女因子の影響を取り除いてエキドナに戻すということはできそうです。
『リゼロ』ベアトリスの叡智の書が空白を記し続けた理由
「叡智の書に最も近い本」は望む未来への確実な道筋を示す
次に、「その人」と関わりの深い「叡智の書に最も近い本」について考察していきます。
前提として、ロズワールの本が機能している様に、「叡智の書に最も近い本」は望む未来への確実な道筋を示してくれます。
それにも関わらず、ベアトリスの本は空白を示し続けており、この理由は次の三通りが考えられます。
ケース1.ベアトリスは「その人」が現れるのを諦めた
まず、ベアトリス自身が「その人」が現れることを諦めたため、望む未来がなくなり、書の記述がなくなったというケースです。
しかし、ベアトリスは当初から「その人」の到来を待ち焦がれており、スバルがロズワール邸に来たときでさえ、扉の前で待機していたほどなので、このケースは考えられません。
ケース2.空白こそがベアトリスが望む未来に至るための道筋
次に、空白こそがベアトリスが望む未来に至るための道筋だと示しているケースです。
つまり、現状を維持してさえすればいずれ「その人」が現れる未来にたどり着くということを「空白」で示している可能性です。
これは実は正解に近いのではと考えており、より深く踏み込んだものがケース3となります。
ケース3.既に「その人」は自覚していないだけで側にいた
ケース3は、既に「その人」は自覚していないだけで側にいたというものです。
つまりこれはロズワールこそが「その人」であり、既にベアトリスが望む未来は実現されているので、叡智の書に追加の記述がされないという理解になります。
エキドナがベアトリスにも書を渡したのは、空白を記し続けることでベアトリスに暗にロズワールが「その人」だと理解させるためか、またはロズワールが自覚した後にエキドナを復活させるための記述を示すためだと考えることができます。
『リゼロ』ベアトリスが待っていた「その人」の候補、ロズワールが本命
最後に、「その人」の候補について挙げ、ロズワールが大本命である理由を解説していきます。
エキドナと同じ志を持った「強欲の魔女因子」の適合者
最初の候補はエキドナと同じ「強欲の魔女因子」の適合者ですが、これは次の理由で否定できます。
- 400年後のスバルの時代に「その人」は実在
- 当時の強欲の大罪司教はレグルス・コルニアス
- レグルスは世界を救いたいなど毛ほども考えていない
上記のことから、自分と同じく世界を救いたいと願う強欲の魔女因子の適合者を「その人」と指していたと考えることは否定が可能です。
フリューゲル
フリューゲルは400年前にエキドナと関わりを持っていた人物であり、プレアデス監視塔では禁書庫に近い仕組みを持つタイゲタの書庫、聖域と同じ三つの試練が用意されるなど、行動を共にしていた痕跡が残されています。
志を共にしていたという点では「その人」の資格がありますが、400年後の世界ではフリューゲルは記憶の回廊の支配者となっていて現実世界に存在しておらず、さらに禁書庫を解放されても活用は難しいため、フリューゲルも「その人」ではないと言えます。
賢人(スバル)
知識の書庫と関わりの深い名前である「賢人」もその人の候補の一人です。
賢人は全ての魔女因子を身に宿した人物のことを指し、エキドナや400年前の魔女達は何らかの目的で賢人の誕生を実現するべく動いていました。
賢人が世界を破滅から救うのであれば、全ての魔女因子を宿した人物が禁書庫を訪れた時に、ベアトリスが鍵となってその方法を示すというシナリオも考えることができます。
しかし、この場合は聖域の墓所にエキドナの体を保管した理由や、IFストーリーでスバルではないと否定された理由に説明がつかなくなります。
ロズワール
ロズワールが「その人」である場合、エキドナの目的は自分を完全な形で世界に復活させることになります。
聖域に封印されていた「エキドナの体」、王城の「龍の血」を両方準備することを条件に、禁書庫の特定書庫または何らかの仕組みを発動させることで、ロズワールが自分がベアトリスが求め続けた「その人」であったと自覚するというシナリオであれば、あらゆる事象に説明がつきます。
エキドナの復活には、神龍ボルカニカの撃退が必須条件とも提示されており、その方法が示されると同時に、ベアトリスの陰魔法でボルカニカの恐らくはオドのある次元に接続し、最終決戦に向かうという流れが想定ストーリーだったのではないかと考えられます。
本ページの情報は2021年11月12日時点のものです。最新の配信状況は各動画配信サイトにてご確認ください。