LINEは家族や子どもとの連絡ツールとして優れており、多機能で便利な反面、子ども同士のトラブルや犯罪に巻き込まれるなど危険が伴う可能性もあります。
子どもにスマホを持たせる際、LINEを使わせるかどうか悩む方も多いでしょう。しかし、親がしっかり管理すれば子どもにLINEを安全に使わせることができます。
子どもにLINEを使わせる際の制限方法は以下の手段が便利です。
この記事では子どもにLINEを使わせることのリスクや対策、制限方法について解説します。
皆さんもこの機会に子どもを危険から守るためにも、家族でLINEの使い方について話し合ってみましょう。
LINEアプリの推奨年齢は12歳以上ですが、最近では小学生の子ども同士の連絡も当たり前のようにLINEを使用します。
LINEの利用を制限するだけでは解決できない問題もあるため「正しい使い方」を家族で再確認するのもおすすめです!
LINEを子どもに使わせる前に知っておきたいこと
LINEは家族や友達との連絡に便利ではあるものの、子ども向けアプリではないため、トラブルに巻き込まれる危険性と隣り合わせであることを忘れてはいけません。
とはいえ、親子や子供同士の連絡はLINEが主流である現在は、子どもにスマホを持たせてLINEを使わせないというのは非現実的でしょう。
以下では、子どもにLINEを使わせることのリスクや、危険やトラブルから守るための対策を解説します。
まずはどんなリスクがあるのかをしっかり知って、子どもとLINEの使い方について話し合ってみましょう!
子どもにLINEを使わせるリスクとは?
子どもにLINEを使わせることは、以下のようなリスクが伴います。
- プライバシーの危険性
- 知らない人とつながってしまう
- 友達関係のこじれやいじめ
- 時間の浪費
プライバシーの危険性
LINEでは、個人情報や位置情報が誤って共有される可能性があります。
また、LINE VOOMの投稿であったりプロフィールやアイコンの画像から、住んでる場所を特定される可能性や、知らない人に顔写真を利用されることも考えられます。
プロフィール欄の「ステータスメッセージ」は、友達登録をしていない人でも読むことができてしまいます。
最近ではLINEに限らず、さまざまなSNSに個人情報を拡散される危険性もあり、被害の規模が広がってしまうリスクも否めません。
知らない人とつながってしまう
LINEは友達追加の方法として、QRコード・ID検索・電話番号検索が利用できます。この検索機能を悪用してLINE IDや電話番号をランダムに検索し、友達リクエストを送る悪徳業者が存在します。
安易にリクエストを受け入れてしまうことで悪徳業者からの連絡や、性犯罪に巻き込まれる可能性もあります。
悪徳業者から届く文章には「人気のスタンプをあげる」「LINEアカウントを新しくしました。このURLから追加してください」などの誘い文句があるようです。
また、LINEはフィルタリングが効かないため、悪徳業者から送られてきたスパムメールから危険なサイトにアクセスしてしまい、個人情報を盗まれてしまうことがあるのも、リスクの一つです。
友達関係のこじれやいじめ
LINEの機能として、トーク画面の「既読の表示」があります。相手が読んだかが確認できるので便利な機能ではありますが、すぐに返事をするかしないかでイライラされてしまったり、トラブルのきっかけになることもあります。
子ども同士の友達関係のこじれは、些細なきっかけがグループトークのような集団でのいじめに発展したり、LINEはどうしても大人の目につきにくいという性質上、知らないうちに深刻化しているケースもあります。
LINEが関係した子ども同士のトラブルの例は以下のようなものが挙げられます。
- LINEで友だちからブロックされた
- 特定の嫌いな友だちの悪口をいうためのLINEグループを作っていた
- LINEグループから強制退会させられた
最初は1対1のトラブルだったとしても、学校で毎日友人と顔を合わせるので、オフライン上のいじめに発展する可能性があるのがLINEの怖いところです。
時間の浪費
子どもが自分のスマホを持った途端、毎日とめどなく届くLINEの返信に多くの時間を取られてしまうことがあります。
LINEに費やす時間が増えることで、学業への支障や睡眠不足などの弊害だけでなく、家族との時間が不足することで子どもがトラブルに巻き込まれても異変に気付くのが遅れるリスクもあるでしょう。
LINEは友達や家族といつでも連絡が取れる利便性の反面、直接会話をしてコミュニケーションを取らないと気づけないこともありますよね。
親としてできる対策とは?
子どもにLINEを使わせる際は「家族でルールを決める」ことと「LINEの設定をする」ことで、ある程度の想定できるトラブルは未然に防げるでしょう。
家族でルールを決める
たとえば、スマホを使っていい時間を決めるなどの「スマホ使用ルール」以外に、子ども同士のトラブル回避についてなど、正しくLINEを使うため以下のような内容の話し合いが大切です。
- 親が子どものLINEを見ることもあると伝える
- 必要に応じて親が子供のLINEをチェックすることをあらかじめ伝えておくことで、親に見られて困るようなことをしたり言ったりするのを防ぐ。
- LINEで発言してはいけない内容を理解させる
- 相手に直接言えないことはLINEでも言ってはいけないと教える。第三者の悪口を言った場合はいずれ本人に伝わる可能性があることや、友達関係がこじれる原因になることを伝える。
- 個人情報の取り扱いに注意する
- 自分や友達の顔が写った写真や個人情報を投稿すると、個人情報や場所が特定されることがあり、トラブルにもつながるため、情報管理には注意が必要であることを教える。
LINEの設定をする
LINEの設定をすることで、個人情報の流出防止や犯罪などのトラブルに巻き込まれるリスクを回避できます。
- アイコンを顔写真にしない、登録名を本名にしない
- 個人情報が漏れてしまったり、顔写真が悪用されるリスクの回避。
- 「友だち自動追加機能」をオフに設定する
- 知らない人とつながってしまう危険性があるため、LINEを利用した犯罪に巻き込まれないための対策。
- 「メッセージ受信拒否」をオンにする
- 友達以外からのメッセージの受信を拒否することで、知らない人から友だち追加リクエストが届くのを回避。
- ステータスメッセージに個人情報を入れない
- プロフィール欄のステータスメッセージは友だちに追加していない人でも見れるため、個人情報が特定できる内容を入力しない。
- 必要に応じて「LINEニュース」を非表示にする
- ニュースによっては子どもにあまり見せたくない内容が表示することもあるため、タブを通話に変更することで、ニュースではなく通話履歴を表示可能
すべて実践しただけで子供を危険やトラブルから完全に守れるわけではありませんが、一度家族みんなでLINEの設定を見直してみるのもおすすめです。
iPhoneでのLINE制限設定方法
iPhoneでLINEの利用を制限するには、スクリーンタイムが便利です。
スクリーンタイムではLINEだけでなく、アプリごとに利用時間を制限できます。
iPhoneのスクリーンタイムでLINEを制限する方法
iPhoneのスクリーンタイムでLINEを制限するには、子どものApple IDを作成して設定する必要があります。
「設定」→「ファミリー共有」→右上のマークを押して子供用のアカウントを作成する
案内に従い、子ども用のApple IDとパスワードの作成とその他の設定を進め、子ども用アカウント作成を完了
「設定」→「iPhoneにサインイン」→子ども用のApple IDを入力し、認証を完了
「設定」→「ファミリー」→子どもの名前を選択。
「スクリーンタイム」→「App使用時間の制限」→「LINE」で時間の制限を追加
LINEの機能制限と通知設定の方法
LINEでは以下のような機能制限ができます。
- 通知を一時的に停止する
- 迷惑な利用者を通報する
- LINE VOOMの通知をオフにする
なお、LINEの通知に関しては、アプリ内と端末自体の設定が必要です。
アプリ内の設定
端末自体の設定
AndroidでのLINE制限設定方法
AndroidでLINEの制限をするには、Android端末に搭載されている機能を使う方法とアプリを入れる方法があります。
Android端末に搭載されている機能を利用する:Digital Wellbeing
アプリを利用する:あんしんフィルター、AirDroid Parental Control
Digital Wellbeingを使った制限方法
Digital Wellbeingの機能の一つである「Googleファミリーリンク」を活用すれば、保護者から子供のスマホに使用制限がかけられます。なお、事前に子供のGoogleアカウントの作成が必要です。
GooglePlayから「Googleファミリーリンク」をインストールする。
アプリを起動すると「お子様はGoogleアカウントをお持ちですか?」と確認が入るので、「はい」を選択したら、子どもの端末で設定を進める。
設定アプリの「Google」から、「保護者による使用制限」をタップ
設定が終了したら、保護者の端末の右下にある「完了」をタップ
Digital Wellbeingを活用することで、保護者の端末から「利用時間の制限の設定」「アプリの承認」「コンテンツフィルタ」などのリモートでの管理が可能です。
LINEのあんしんフィルター機能を使って子どもの使用を管理
Android端末で子どものLINEの使用を管理するには、あんしんフィルターも便利です。
あんしんフィルターでは、有害なページのブロックや子どものスマホの使い過ぎの防止、子どものアプリや検索履歴のチェックなどが可能です。
LINEの使用を制限するには、保護者のスマホやパソコンなどから「あんしんフィルター」の管理者ページにアクセスし、設定を行います。
なお、あんしんフィルターの操作手順は通信各社で異なるので、契約しているキャリアの公式HPで確認しましょう。
AirDroid Parental ControlでLINEアプリを利用制限
AirDroid Parental Controlは、アプリの利用時間のカスタムや、子供のスマホ画面のミラーリング機能などがあり、リアルタイムで保護者の注意が行き届かない時でも子どもの安全を守れます。
保護者の画面にAirDroid KidsのQRコードが表示されるので子どものスマホでインストールし、保護者の画面に表示されているコードを子どもの画面で入力して関連付ける
「アプリの利用時間制限」からLINEの利用時間を制限する
LINE制限を解除する方法とVOOMの制限設定
子どもの年齢が上がってくるにつれてネットリテラシーが身につき、親がLINEを制限する必要もなくなってくるでしょう。
ただし、LINEの制限を解除すると、VOOMでスマホを使い過ぎるリスクもあります。
VOOMのみの制限はできませんが、通知の制限はできるので、LINEの制限解除とVOOMの通知制限をセットで行うことも検討しましょう。
LINE制限を解除する手順
LINEの制限方法としてご紹介した「スクリーンタイム」と「Digital Wellbeing」の解除方法を説明します。
スクリーンタイムの解除方法
リアルタイムのレポート、休止時間、アプリ使用時間の制限、「常に許可」機能が無効になる
Digital Wellbeingの解除方法
Digital Wellbeingの機能である「ファミリーリンクアプリ」からLINEの利用制限を無効にできます。
複数の日に対して1日の利用時間の上限を無効にする場合は「1週間のスケジュールを編集」をタップ
VOOM(旧タイムライン)の制限設定
VOOMのみを制限することはできず、LINEアプリ自体を制限するしかありません。
しかし、VOOM機能の通知は減らすことができるので、子どものスマホの使い過ぎ対策のためにもぜひ設定しましょう。
- LINEホーム画面の設定(右上歯車マーク)→「一般」→「LINE VOOM」→「LINE VOOM通知」をOFF
- 「LINE VOOM」→「新しい友達に自動公開」をオフ
- 「LINE VOOM」→「フォローを許可」をオフ
- LINEホーム画面の設定(右上歯車マーク)→「一般」→「写真と動画」→「動画自動再生」を「自動再生しない」に設定
LINEの子供向け制限に関するよくある質問(QA)
子どもにLINEを使わせても大丈夫!制限機能で安全対策や使い過ぎ防止も可能
最近ではスマホユーザーのほとんどがLINEを利用しており、日常生活において不可欠なアプリです。
LINEは家族や友達との連絡において利便性に優れている反面、トラブルに巻き込まれたりスマホを使い過ぎるリスクがあるのも事実です。
しかし、保護者がしっかり管理すれば、子どもにLINEを使わせるリスクやトラブルを未然に防ぐことができます。
子どものLINEの使用を制限するには以下の方法があります。
- スクリーンタイム
- Digital Wellbeing
- あんしんフィルター
- AirDroid Parental Control
なお、LINE VOOMのみの制限はできませんが、通知をオフにすることで子どもが見る時間を減らせるため、スマホの使い過ぎ防止に繋がるでしょう。
子どもにもプライバシーはあるので、しっかりと親子で話し合って制限を設定すれば、安全に子どもにLINEを使わせることができます。
ぜひこの記事を参考に、LINEの利用時間や設定を家族で確認し、安全にLINEを使いましょう。
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